アメフト

関西3位にも甲子園ボウルの道 増える選手の負担

3日、関西学生連盟が会見を開き、来年からの枠組み変更を発表した

アメフトの全日本大学選手権(決勝=甲子園ボウル)の枠組みが来年から変わる。西日本代表を決めるトーナメントに関西の3位校も組み込まれることになった(トーナメント図を参照)。3日、関西学生連盟が記者会見を開き、発表した。この形式が2021年まで続く。甲子園ボウルへ出場するチャンスが増えるが、同時に選手の負担も増える。これに伴うリーグ戦の日程や引き分けが生じたときの順位決定の方法は、来年4月に発表するという。

2016年から西日本のトーナメントに関西の2位校も組み込まれた。そして2017年には関西2位の関西学院大が代表決定戦で関西王者の立命館大を破り、甲子園ボウルに出た。今年で現行方式のシーズンが3年目で、来年からさらに拡大の方向が打ち出された。

来年からのトーナメント図

西日本に属するのは関西、東海、北陸、中四国、九州の5連盟ある。トーナメント図を参照してもらうと、現状の力関係では、関西2位と3位が西日本代表決定3回戦に勝ち上がって対戦。勝者が関西1位との代表決定戦に臨む公算が高い。関西学連の伊角富三理事長は「1位のアドバンテージが小さいという声に応えた」と説明するが、この勝ち上がりで考えた場合、関西2、3位校はリーグ最終戦から代表決定戦まで含めると1週間の間隔で4試合を戦わなければならない。さすがに負担が大きすぎるだろう。確かに関西2位と3位との対戦で集客は見込めるだろうが、現場としては厳しくなる。関西学生リーグのスタートは気象条件を考えても現行の8月下旬から前倒しはできないため、節と節の間をこれまでの2週間から1週間に狭めるケースが出てくる。これもチームにとっては厳しい。

来年は西日本代表決定2回戦の2試合が関西以外で開催される。伊角理事長は「関西以外のフットボールの発展に寄与できるのではないか」と期待を込めた。

東日本に属するのは関東、北海道、東北の3連盟。代表を決めるトーナメントはまず東北と北海道の代表が戦い、その勝者が関東代表と戦うというシンプルなもの。これが来年以降も継続される。東日本と西日本で、あまりにもバランスが違いすぎる。

関西学連の言う「アメフト人気を復活させるためには新しい展開に打って出ないといけない」という拡大路線でいくなら、東西の枠を外したトーナメントを考えるときに来ているのではないだろうか。

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