ラグビー

明治は目指す場所へ戻れるのか

明治はスクラムからの展開を封じられた

関東大学対抗戦Aグループ

12月2日@東京・秩父宮
早稲田大(6勝1敗) 31-27 明治大(5勝2敗)

3年ぶりの優勝をかけて挑んだ明早戦は、早稲田に軍配が上がった。明治は前半から早稲田の前に出るディフェンスに苦戦し、13-17とリードされて折り返した。後半に入っても得意のアタックを封じられ、ペースを握ることができない。終了間際に2トライで猛追するも、4点届かなかった。

「ディフェンスちぐはぐ」と監督

ディフェンスで明暗が分かれた。「早稲田はタックルして起き上がるまでが速かった」と明治主将のSH福田健太(4年、茗溪学園)。明治は得意のスクラムでプレッシャーをかけたが、赤黒の強力ディフェンスで後手に。田中澄憲監督はFWの近場を攻める戦術に出たが、ボールを速く外のスペースへ運べなかった。さらに明治のディフェンスについて「ちぐはぐな部分が多かった」と田中監督は認める。

前半30分、カウンターから早稲田SO岸岡智樹(3年、東海大仰星)に突破され、大外に構えていたNo.8丸尾崇真(2年、早稲田実)にトライを許した。後半には、CTB中野将伍(3年、東筑)に2連続トライを献上。タックラー同士のコミュニケーションがうまくいかず、ディフェンスのコネクションが切れた。その結果、早稲田の強力BK陣にゲインされるシーンが目立った。「慶應戦と同じような展開になってしまった」と、FL井上遼(4年、報徳学園)は悔しさをにじませた。「プレッシャーのかかる試合への心構え」という課題も同時に浮き彫りになった。

対抗戦初スタメンとなった1年生FBの雲山(左)

前節の帝京大戦で歴史的勝利を挙げるも早慶に敗れ、終わってみれば対抗戦3位(4位扱い)。田中監督は「もちろんわれわれの目指していた場所ではない」と厳しい表情で語った。次の試合は12月16日の大学選手権3回戦。「一戦一戦負けられない試合になる」と福田主将。あくまで目標は22年ぶりの大学日本一だ。対抗戦での2敗を受け止め、大学選手権にすべてをぶつける。

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