バレー

特集:全日本バレー大学選手権2018

「勝負勝負!」 青学は第3セットを心に刻む

第1セット序盤は青学ペースだった

全日本大学選手権 最終日

12月2日@東京・大田区総合体育館
女子決勝 筑波大 3-1 青山学院大
筑波大は9年ぶり7度目の優勝

青学が今年もインカレ決勝の舞台に立った。対戦カードは昨年と同じ筑波。今シーズンの筑波は高さとパワーに速さの加わった攻撃を持ち味としている。2連覇を狙う青学は、最後に最強の相手と向き合うことになった。

第3セット、気迫がこもったスパイクで

第1セット序盤、主導権はまず青学が握った。今シーズン磨いてきたサーブで相手を崩し、筑波に得意な攻撃の形をつくらせない。攻撃はウィングスパイカーの市川彩(3年、大和南)と目黒安希(2年、郡山女子大付)が活躍。市川は自慢のパワーで、目黒は忍者のような素早さで、相手ブロックを外したスパイクで点を重ねた。守りではリベロ根岸真昼(4年、東京立正)を中心とした粘り強いレシーブで勢いづき、いい流れで20点を迎えた。しかし筑波のミドルブロッカー丸尾遥香(4年、金蘭会)の高さとサイド攻撃で流れを断ちきられる。23-23の同点で青学はタイムアウトをとるも流れを変えられず、第1セットを落とした。

筑波のペースを止められないまま、第2セットも奪われた。追い詰められた第3セット。応援席から控えの浅川萌香(2年、海老名)が「勝負勝負!」と大声で叫ぶ。選手たちが頷いた。ベンチから見守っていた主将の宇治川景(4年、駒場)は「ここからやってくれるだろうと思ってました。本当に信じてました」と振り返る。真っ向勝負のスパイクが決まり、青学が一気に勢いづく。このセットを奪取し、第4セットに弾みをつけた。競り合いの末、23-24に。青学のレシーブでセッター比金有紀(1年、東九州龍谷)にボールが渡ったものの、比金のトスがダブルコンタクトの反則となり、ゲームセット。インカレ2連覇はならなかった。

真っ向勝負のスパイクを打ち込んだ

青学が目指したのは、いままで応援してくれたすべての人への感謝を試合で体現すること。最後まであきらめないプレーは、その思いが十分伝わるものだった。レシーブ賞に市川、敢闘賞に及川真夢(4年、東九州龍谷)が選ばれた。閉会式後、チームのみんなで集合写真。誰もが曇りのない、晴れやかな笑み。やりきったと思えたからこその表情だった。

最後は笑顔を輝かせた

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