陸上・駅伝

立命館・今井崇人、関東勢への飽くなき挑戦

8位以内を目指した今井だったが……(撮影・藤井みさ)

第22回日本学生ハーフマラソン選手権

3月10日@東京・立川
28位 今井崇人(立命館大3年、宝塚北) 1時間3分38秒

立命館大学3年の今井崇人(たかと、宝塚北)は昨秋のインカレ10000mで名を上げた。29分52秒73の記録で4位に入り、「関西に今井あり」とアピールできた。今回の学生ハーフでは「8位入賞」「62分台」を目標に掲げたが、28位で1時間3分38秒。「どちらも達成できなくて、残念な気持ちでいっぱいです」。今井はうつむいた。

関東勢に食らいつけず

「関東のトップレベルの選手に少しでも食らいつきたい」。そう考えていた今井は、できるだけ先頭集団についていくレースをしようと考えていた。國學院大3年の浦野雄平(富山商)が引っ張っていた先頭集団は、5kmから前に出た東洋大3年の相澤晃(学法石川)がペースを支配し、相澤がペースを上げるたび、集団がばらける展開となった。

今井も中盤あたりで足がついていかなくなった。想定していたよりも早く先頭集団から離れてしまい、後半にあるアップダウンに苦しめられた。「走り慣れないコースだったのもありますけど、それ以前にあまりスピード練習をしてなかったので、対応できませんでした」。関東勢に食らいつくどころか、現時点での力の差を見せつけられた。

5kmから東洋大の相澤ペースで進み、今井(中央38番)にとって苦しいレースとなった(撮影・大島佑介)

今井は昨年、インカレのあとの出雲駅伝では3区を走って区間6位。全日本大学駅伝ではアンカーとして、早稲田大学4年の清水歓太(中央中等)とほぼ同じタイミングでたすきを受け取った。清水に競り負けた。区間12位。一方で関西学院大3年の石井優樹(布施)は日本学連選抜の1区を走って区間賞。今井は関西のライバルに先を行かれた格好にもなり、駅伝シーズンは不完全燃焼の感が強かった。「今年こそは出雲と全日本でエース区間を走って、区間賞をとれるぐらいの力をつけたいです」と意気込む。

今井自身、昨シーズンのインカレ4位は「運が重なったこともあっての結果」と受け止めている。だからこそ、学生ラストイヤーの今年は実力で日本選手トップをとる。その思いを胸に、4月14日に熊本である金栗記念中長距離選抜で、5000mで初の13分台を狙う。石井と競り合いながら、関東勢一色の大学長距離界に関西からの風を吹き込む。

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