陸上

東洋大・酒井監督、相澤晃と二人三脚で東京五輪代表を目指す

東洋大学から世界へ。酒井監督ははっきりと宣言した

「東洋大学陸上競技部は、東京五輪の代表選出されることを本気で目標に掲げていく」。酒井俊幸監督から、こんな力強い言葉が出た。これまで競歩ブロックからは池田(向希、3年、浜松日体)と川野(将虎、3年、御殿場南)の東京五輪代表挑戦を表明してきたが、今回、長距離ブロックからも相澤晃(4年、学法石川)の挑戦を打ち出した。

キャプテン相澤、日本選手権10000mで4位

5月19日、日本選手権男子10000m決勝に出場した相澤は、並み居る実業団の猛者たちと争って4位に食い込んだ。終盤の強さが光った。酒井監督は「昨年の段階であれば満足できる結果だったけど、今回は(世界陸上の)日本代表を目標に掲げて挑んだだけに、悔しい」と口にした。今大会と5月4日のゴールデンゲームズinのべおかで得た課題を修正し、学生トップレベルの証である27分台を狙う。

日本選手権10000mに出場した相澤。4位という結果に満足しなかった

今シーズン、長距離ブロックの主将を務める相澤の強さについて酒井監督は「これまでの前向きな取り組みの積み重ね」と評する。また相澤には「過去の大エースたちよりもちょっと上にいくぐらいの気持ちで、今シーズンはやってほしい」と期待を寄せている。一方で三大駅伝での優勝も外せない。出雲駅伝、全日本大学駅伝の優勝はともに過去1度ずつであり、箱根駅伝は2014年の第90回大会を最後に総合優勝から遠ざかっている。

駅伝とトラック、二足のわらじ

今後は駅伝と個人の二足のわらじを履いていくことになる相澤。今回10000mでの東京五輪代表を目指すのには、相当な覚悟があったはずだ。駅伝を重視した練習とトラックで戦うための練習は、さまざまな違いがあり、とくに箱根駅伝が世間的に大きくとりあげられる昨今、駅伝で結果を残すことを重要視する大学も多い。そのため一時は、箱根駅伝とトラックで世界を目指す取り組みは結びつかないとも言われていた。

そのなかでの東京五輪挑戦宣言。そこには酒井監督が大切にしている“学生駅伝優勝と世界への挑戦“がある。「三大駅伝でしっかり3冠宣言できるようなことを目指しながら、その上で個人でしっかり力を磨いていくのを大切にしていきたい」。駅伝だけを重視するのではなく、その先の世界を常に見続けている酒井監督。今回の相澤の東京五輪挑戦宣言は、酒井監督と彼の間に信頼関係があるがゆえのことだろう。

酒井監督の「世界を目指す」スピリットを継承したい

酒井監督の東京五輪代表挑戦宣言は、いまに始まったことではない。過去にも服部勇馬(現・トヨタ自動車)がマラソンでのメダル獲得を目標にし、学生のうちに東京マラソンに出場させた。ほかの大学に先がけて世界を見据えた指導をしてきた。東京五輪マラソンの代表選考レースであるMGCに出場する選手の出身大学は、東洋大が最多の5人。そのうち4人は酒井監督が4年間指導した選手だ。酒井監督の世界を目指すスピリッツは、卒業後もOBたちの心に生きている。

今後の相澤は東京五輪代表になるための選考会、参加標準記録の突破と世界陸上連盟が定めたポイントの積み上げを目指していく。常に世界への挑戦を目指す酒井監督と選手たちの東京五輪を目指す闘いは始まっている。

この記事をシェア

in Additionあわせて読みたい

Their Stories大学別・競技別に読む