陸上

東洋大・相澤晃 「物足りなかった」日本選手権10000mの4位

ゴール後、相澤は結果が表示された電光掲示板を見つめる

第103回日本陸上競技選手権 男子10000m決勝

5月19日@ヤンマースタジアム長居
4位(学生トップ) 相澤晃(東洋大4年)28分32秒42

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東洋大学4年の相澤晃(学法石川)が日本選手権の男子10000m決勝で4位入賞を果たした。実業団トップレベルの選手との力の差を実感したという東洋大のエース。日本選手権のレース後、キャプテンとして過ごすラストイヤーへの思いを聞いた。

自己ベストに約15秒及ばず

この日の相澤はまず、集団の中ほどにつけた。4人のケニア人ランナーがオープン参加でペースメーカーとして引っ張ることもあり、「最低でも自己ベスト(28分17秒81)を更新したい」と臨んだレースだったが、かなわなかった。「自分としては、けっこう物足りない結果になったな、と思います」と語った。

28分32秒42でゴール。自己ベスト更新はならなかった(撮影・安本夏望)

先頭集団は、秋の世界選手権の参加標準記録である27分40秒を設定タイムとしたペース。そこに最初からついていくのではなく、少し後方で走って後半に上げていこう、というレースプランを立てていた。「思った以上に集団がバラけて、自分が走りたいペースで走ってる人がほとんどいませんでした。結果的に平さん(和真、早稲田大学~カネボウ)と二人で引っ張り合って走る形にはなったんですけど……」

中盤は平和真(右)と長らく二人で引っ張り合う展開に

5月4日の「ゴールデンゲームズinのべおか」の10000mは、前にいきすぎて後半失速したと感じていた。その反省から、まずは後方でまずレースを進めようとしたが、「結果的にはよくなかったです。一応レースプラン通りではあって、3位の集団にまでは追いつけました。でも、そこから切り替えるだけの余裕がなかったので、まだまだかなと。中途半端な走りになってしまいました」。とはいえ、実業団の猛者たちを相手に渡り合えるのはさすがだ。

本人は一切納得していない。「やっぱり、実業団のトップ選手との力の差を実感しました。来年は自分も実業団に進む予定ではあるので、それまでにしっかり力をつけて、また日本選手権出場のための標準記録(28分20秒)を切れるように頑張りたいと思います」

10000mで東京五輪目指し、駅伝は通過点

この日は10000mを走ったが、26日には関東インカレで5000mに出場予定だ。ハードな日程となるが、しっかり優勝を狙うつもりだ。その後は6月末の日本選手権で5000m、7月のユニバーシアードでハーフマラソンと、大事なレースが続く。

序盤は、福島の学法石川高校で同級生だった阿部(明治大、右から2人目)と並走した

箱根駅伝の優勝を目指してどう取り組んでいくのかと問われると「駅伝がメインというよりは、個人で世界を目指して頑張るという気持ちです」と、はっきり言った。「まずはそこに集中して、駅伝はその通過点という位置づけで、区間賞を取って優勝したいです。東京オリンピックでは10000mで日本代表を目指そうと思ってます。今年の秋に記録を出して、しっかりポイントを取っていきたいと思います」

10000mで27分台の記録を出すことを目標にした今シーズンは、昨年より練習の質を上げたという。トラック1周の設定タイムはいままで68秒だったが、66秒になった。「27分台というか、(世界選手権派遣標準記録の)27分40秒を目標にしたら、自然とそうなりました。やり始めたばかりで、自分の中でも『きついな』と感じるぐらいで。これをもう少し余裕を持ってやれるようになったら、もっと変わってくると思います」

エースとして、キャプテンとして

いまは設定タイムが合う選手が大学におらず、一人で練習することが多いという。「一人でも練習をしっかりやりきれれば、力がついてくると思います。本当は西山(和弥、3年、東農大二)と一緒に練習ができればと思うんですけど、骨折したりで春先は調子が上がってこなくて。でも関東インカレ以降戻してくれると思うので、夏以降はしっかり練習ができると思います」。エースとして、練習をやりきる心意気を持っている。そしてキャプテンらしく、後輩への目配りもできている。

今後も関東インカレ、日本選手権、ユニバーシアード。相澤の挑戦は続く

もう一段上のレベルにいくには何が足りないかと尋ねてみた。「いまはまだ上のレベルで戦うという気持ち、意識が足りないと思います。もっと自分に厳しく、練習でも生活でもやっていきたいです」

彼にその意識が備わったとき、真の「強さ」が発揮されるのだろう。
学生最後の1年、相澤晃の進化が止まらない。

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