陸上・駅伝

特集:第98回関東学生陸上競技対校選手権

留学生に挑み続ける國學院大・浦野の強さ 関東インカレ2部5000m

留学生の先頭集団に食らいつく浦野(右端、撮影・藤井みさ)

第98回関東学生陸上競技対校選手権大会 男子2部5000m決勝

5月26日@相模原ギオンスタジアム
1位 レダマ・キサイサ(桜美林大4年) 13分44秒57
2位 イェゴン・ヴィンセント(東京国際大4年) 13分45秒20
3位 ワンブア・タイタス(武蔵野学院大3年) 13分47秒60
4位 ダニエル・カヨウキ(桜美林大1年) 13分53秒28
5位 ノア・キプリモ(日本薬科大1年) 14分2秒35
6位 浦野雄平(‎國學院大4年) 14分6秒98
7位 田澤廉(駒澤大1年) 14分10秒83
8位 ラジニ・レメティキ(拓殖大1年) 14分12秒15
9位 島貫温太(帝京大4年) 14分20秒78

関東インカレ最終日、男子2部5000m決勝で、國學院大の浦野雄平(4年、富山商)が強さを見せつけた。浦野は外国人留学生の先頭集団に日本勢でただ一人食らいつき、そのまま周回を重ねた。ペースの上げ下げが激しい展開に悩まされ、一度は離されたが、粘った。中盤で振り落とされて単独走となり、フィニッシュ。23日の10000mに続く日本勢トップ。駒澤大のルーキー田澤廉(青森山田)が日本勢2位、3位には帝京大の島貫温太(あつと、4年、市立柏)が入った。

力のなさを感じ、改善を重ねてきた

浦野雄平の話
「留学生に勝つという気持ちで攻めて走ると決めてたんですけど、結局は力の差を感じさせられました。ここ1、2年の関東インカレでも留学生にチャレンジして、揺さぶりにやられてしまってて……。今日も揺さぶりがあって、その中でどう力を使わずに対応していくかを考えながら走ってました。一回離されても、もう一回つくことはできたんですけど、その後は粘れなかったかな。3月の学生ハーフで自分の力のなさを感じさせられて、そこから練習メニューやその意図を自分でも考えて、改善できることは改善して、全体的に走り込んできました。箱根駅伝でチームは総合3位を目標にしてるので、自分は走りでチームを引っ張っていくのはもちろんなんですけど、キャプテンの土方ばかりに任せてしまったら彼の負担が増えてしまうので、サポートできるところはサポートしてチームを盛り上げていきたいです」

同じ1年生には負けたくなかった

日本勢2位は駒澤大ルーキーの田澤(撮影・佐伯航平)

田澤廉の話
「自分のほかにも1年生のエントリーが多かったので、同学年には誰にも負けない、絶対負けないという思いで走りました。日本人1番を狙ってて、浦野さんが落ちてくるとは思ってたんですけど、最後あの位置にいても抜かせないというのが、自分の弱さだと思います。浦野さんに比べると、まだスタミナやスピードもないですし、メンタル部分も負けてるので、しっかり成長していきたいと思います。いままで大きな大会は緊張してたんですけど、今日は自分に『楽しんで走るレースだ』と言い聞かせて走りました。駒澤大学は本当に素晴らしい環境で、すごくいいチームだと思ってるので、もっと自分の能力を向上させていきたいと思います。目標は、4年間ずっと三大駅伝に出続けることで、来年あたりからは区間賞争いに絡んでいきたいです」

箱根優勝のため、エースになって区間賞を

日本勢3位は島貫(撮影・佐伯航平)

島貫温太の話
「正直、留学生の力が抜けていたので、監督からも『日本人の中でどれだけ戦えるか』という言葉をいただいてました。自分としては入賞は最低限とりたいと思ってたので、達成できなくて悔しい気持ちでいっぱいです。前半から集団の中での位置どりがうまくいかなかったので、順位を上げていくのはキツかったですね。3月の学生ハーフのあとにけがをして、4月の中旬から走り始めて。急ピッチで整えてたんですけど、関カレの2週間前に体調を崩してしまって……。練習もなかなかできてなかったので、そこも響いたかなと思います。今後の一番の目標は箱根駅伝でのチームの総合優勝と、個人ではエースになって区間賞をとることです。夏に走り込んで、チームを優勝に導けたらと思ってます」

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