陸上

青学・中村友哉「石井には負けたくなかった」5000mは悔しい2位 個人選手権

中村(中央)はライバルの石井(右)と並走する場面もあった

日本学生陸上競技個人選手権第2日

6月8日@Shonan BMWスタジアム平塚
男子5000mタイムレース決勝
1位 石井優樹(関西学院大4年、布施) 14分5秒89
2位 中村友哉(青山学院大4年、大阪桐蔭) 14分6秒73
3位 名取燎太(東海大3年、佐久長聖) 14分6秒92

6月8日の学生個人選手権・男子5000mタイムレースで、青山学院大学4年の中村友哉(大阪桐蔭)は2位でフィニッシュした。優勝した石井優樹(関西学院大学4年、布施)とのタイム差はわずかに1秒以内。レース後、中村は「嬉しいというより、悔しいです」と感想を口にした。

「様子を見つつ、いけるところまで」

中村は5月26日に行われた関東インカレ5000mにも出場し、14分42秒58で16位だった。このときは30度を超える暑さの中でのレースで、本来の実力を発揮できない選手も多かった。「関東インカレの疲労がまだ残っていたので、攻める走りはできないなと思っていました。後ろから様子を見つつという控えめなレースで、最後はいけるところまでいこうと思ってました」。

今回のレースも気温24度、湿度80%超と、長距離を走るにはいいコンディションとは言えなかった。序盤から札幌学院大学のローレンス・グレ(2年、札幌山の手)が飛び出し、そこに青山学院大学の鈴木塁人(4年、流経大柏)と東海大学の小松陽平(4年、東海大四)がついていき、先頭集団を形成。後に続く第2集団の後方に中村はいた。次第に集団は縦長になり、徐々に遅れ始める選手も。その中にあって終始ペースを守り、徐々に前方へ。ラスト1周で6人の集団になったところで、残り300メートルのところから石井が猛烈にスパート。スパートを得意としている中村もそこに続いたが、ゴールでは一歩及ばなかった。

最後の直線で中村は名取(中央)をかわしたが、石井(左)には一歩及ばなかった

ライバル・石井に勝ちたかった

大阪出身の中村は、石井と同郷。中学、高校の頃は同じレースに出て切磋琢磨していたライバルだ。「なんとしても負けたくないって気持ちがあったんですが、最後のスパートまでためが残っていなくて、仕上がっていないのが結果に出てしまいました」。大学からは関東と関西とフィールドがわかれたが、SNSで記録会の結果などはいつもチェックしている。「彼の存在はすごく大きい」と中村は言う。

力を出し切り、「朽ち果てた(中村談)」石井と握手

「ラストスパートで勝負するのはいつものパターンなんですけど、今回もいかれちゃいました。2位は、やっぱり嬉しいより悔しい思いのほうが強いです。一番得意としているスパートで、しかもずっと戦ってきている仲間に負けてしまったので……。彼のスパートはやっぱり強い。もっと自分も精進しないとと思います」。それでも、このコンディションの中、自分的には「5~6割の仕上がり」と感じていた中で走りきれたことは自信になった。

スピードを磨き、出雲駅伝出場を目指す

中村には、まだ三大駅伝出場の経験がない。だからこそ次の出雲駅伝を「ターニングポイント」と考えているという。「僕はスピードを持ち味にしているので、(区間距離が短くてスピードが求められる)出雲駅伝に重点を置いて、これからやっていこうと思います。出雲を走った先に、全日本大学駅伝、箱根駅伝っていうものが見えてくると思うので」。今後はいまのところ駅伝までは、大きなレースは予定していない。夏合宿でしっかりと走り込みつつスピードを強化する練習をしていきたいと語る。

最上級生として、走りでもチームを引っ張る姿を見せたい

最上級生となり、チームを引っ張る立場になったが、「チームの雰囲気はとてもいい」という。「関東インカレの1500mでは谷野(航平、4年、日野台)が日本人トップになり、同学年として刺激を受けるとともに、チームにいい影響をもたらしてくれました。1年生が練習でも勢いがあって、その勢いが上級生にも影響しているところがあります。チームの状況としては上がってきていると思います」。

だからこそ、上り調子のチームに合わせて中村個人も上がっていきたい。5000mの自己ベストは13分56秒81とチーム3番目だが、これは高校3年のときにマークしたタイムだ。ポテンシャル十分のスピードランナーの、大学ラストイヤーでの覚醒に期待したい。

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