ボクシング

東洋大ボクシングがリーグ戦初V、主将・木村蓮太朗「この部は家族のようなもの」

拓大戦で圧倒的な強さを見せた木村

第72回関東大学ボクシングリーグ戦(以下、リーグ戦)が約2カ月間の激闘を経て7月13日に幕を閉じた。1部は最終戦を終えて東洋大、日大、東農大の3校が4勝1敗と並び、勝ち点1の差で東洋大がリーグ戦初優勝を果たした。最優秀選手賞には東洋大の主将、木村蓮太朗(4年、飛龍)が選ばれた。

最高のスタート

第1週は昨年度惜しくも敗れた拓殖大との対決。軽量級から流れを渡さず、ライト級の木村がリングに上がった。序盤から鋭いパンチが相手にヒットし、2度のダウンを奪う。その後も勢いは止まらず、相手サイドからリングにタオルが投げ込まれ、1ラウンドABD勝ち。そのまま9-0と全階級で東洋大が勝利を収めた。第2週の相手は強豪・東農大。軽量級は制したが、バンタム級で連敗。2-2で木村の出番だ。初めは力んでいたというが、第2ラウンドで本来の強さを発揮。最後はRSCによる勝利を収めた。

リーグ戦5連覇中の日大に負けた

第3週はリーグ戦5連覇中の王者・日大と対戦。1-3と絶体絶命の状況で登場した木村の相手は、普段から仲がよく、お互いをよく知っているという金子虎旦(4年、日出)。スピードのある金子に対し、作戦通りのパフォーマンスで勝利を収めた。最後のミドル級まで勝敗が決まらない接戦となり、結果として4-5と敗れてしまったが、チームの絆がより一層深まった試合でもあった。第4週はここ2年連続で負けている駒大との試合。2-2でリングに上がった木村は冷静なボクシングで判定勝ち。東洋大に流れを呼び戻した。そして、ライバル駒大に5-4で3年ぶりに勝った。

日大―東農大戦に委ねられた運命

中大戦に勝利し、喜びを爆発させる木村

勝利が優勝への絶対条件となる最終戦の相手は中大。これは木村にとって4年間で最後のリーグ戦の試合だ。今回もRSC勝ちと圧倒的な力の差を見せつけ、チームを盛り上げた。6-3で試合を終え、優勝は日大ー東農大戦の結果次第となった。その結果、東農大が日大に勝ち、東洋大を含めた3校が4勝1敗で並んだ。そして東洋大が2番手の日大をわずか勝ち点1点差で上回り、リーグ戦初優勝が決まった。リーグ戦で5戦全勝を果たした木村は最優秀選手賞、そしてライト級の階級賞の二つを受賞した。

東洋大ボクシング部に新たな歴史

トロフィーを手に、喜びの笑顔

この1年、キャプテンとして精神面でも結果の面でも見事にチームを引っ張ってきた木村は笑顔で語った。「ボクシング部は家族のような存在です」。4年間でリーグ戦19戦17勝2敗という輝かしい戦績を収めた木村は、初のリーグ戦優勝を果たしたチームの主将として、東洋大ボクシング部の歴史に名を残した。

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