陸上・駅伝

特集:第88回日本学生陸上競技対校選手権

日本インカレ男子10000m 國學院大の土方英和と藤木宏太が日本勢ワンツー

土方はガッツポーズをしながらゴールした(すべて撮影・藤井みさ)

第88回日本学生陸上競技対校選手権 男子10000m決勝

9月12日@岐阜メモリアルセンター 長良川競技場

1位 レダマ・キサイサ(桜美林大4年)28分19秒99
2位 フィリップ・ムルワ (創価大1年) 28分38秒32
3位 土方英和 (國學院大4年) 28分47秒40
4位 藤木宏太 (國學院大2年) 28分51秒70
5位 ジョンルカ・ムセンビ(東京国際大1年)28分54秒73
6位 菊地駿弥 (城西大3年)  28分56秒32
7位 今井崇人 (立命館大4年) 28分56秒77
8位 西田壮志 (東海大3年) 28分58秒15

陸上の日本学生対校選手権大会(日本インカレ)が9月12日、岐阜メモリアルセンタ―長良川陸上競技場で開幕した。男子10000m決勝には26人が出場し、スタートから先頭を引っ張ったレダマ・キサイサ(桜美林大4年)が28分19秒99で優勝。創価大ルーキーのフィリップ・ムルワが28分38秒32で2位、土方英和(國學院大4年)が28分47秒40で3位だった。

ラスト1周、土方が一気に駆け抜けた

レースはキサイサを先頭とした大きな集団で進み、最初の1000mを2分47秒で駆け抜けると、キサイサとムルワ、ローレンス・グレ(札幌学院大2年)という外国人留学生の先頭集団が形成された。その集団に日本勢としてただひとり、立命館大4年の今井崇人が食らいついた。4人の先頭集団は1000mを2分45~50秒のペースを刻み、橋本龍一(順天堂大4年)と土方を先頭とした第2集団との差は最大で10秒ほど広がった。4000mの手前で今井が留学生たちから遅れ始め、そのまま単独走で粘ったが、6000m地点でジョルカ・ムセンビ(東京国際大1年)を先頭にした第2集団に飲まれ、グレも第2集団に沈んだ。

はじめは今井が飛び出したが、最終的に集団に吸収された

土方は10人ほどの第2集団の中盤からレースをうかがい、残り3周になったタイミングで第2集団を引っ張っていた西田壮志(東海大3年)の後ろ、國學院大の後輩である藤木宏太(2年)の横に位置をとった。残り1周、土方がすっと前に出ると集団を大きく引きはがし、そのままフィニッシュ。日本勢2位で藤木がゴールすると互いをたたえ合い、笑顔のふたりは並んでトラックを後にした。

ラスト900mで「いこう!」

日本勢1位の土方英和の話
「日本人トップを狙おうと思ってて、最低でも入賞と思っていたので、(3位は)よかったです。無理せず力を使わずに、自分の力を使うところだけ思い切っていこうと決めてました。どこで出ようかとは決めてなかったけど、藤木がラストは強いので、最後の1周勝負になったら勝ち目がないと思いました。残り900mのところで牽制(けんせい)しあったタイミングで『いこう!』と思いました」

土方は4位でゴールした後輩の藤木と抱き合った

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