大学アメフト

特集:第74回甲子園ボウル

関学のリベンジロード完結 立命館下し、2年連続して甲子園で早稲田と対戦

関学の守備陣が何度も立命のQB荒木(左)に襲いかかった

アメフト甲子園ボウル西日本代表決定戦

121日@大阪・万博記念競技場
関西学院大(関西2位)21-10  立命館大(関西1位)

アメリカンフットボールの全日本大学選手権は12月1日、東西の代表決定戦があり、選手権決勝の甲子園ボウル(12月15日)は2年連続で関西学院大(関西2位)と早稲田大(関東)の対戦となった。西日本代表決定戦は関学と立命館大(関西1位)という関西学生リーグ最終戦の再戦となり、二つのタッチダウン(TD)で先手をとった関学が立命にリベンジした。今年から西日本のトーナメントの枠組みが変わり、関西2位の関学は立命との再戦までに2試合を戦わなければならなかったが、選手層の厚さ、戦術の巧みさ、ここ一番での勝負強さで立命を上回った。東日本代表決定戦では早稲田大(関東)が41-10で東北大(東北)を下した。

第1クオーター3分すぎ、関学のRB三宅(中央左)が一線を抜け出し、71ydの先制タッチダウンランを決める(すべて撮影・安本夏望)

エースRB三宅が二つの独走タッチダウン

関学はこの日2度目の攻撃シリーズ、最初のプレーでワイルドキャット隊形のQBに入ったエースRB三宅昂輝(3年、関西学院)が右のオフタックル付近を突いた。オフェンスの11人中9人を右サイドにつぎ込む力業。三宅は立命のDB魚谷海仁(3年、立命館宇治)のタックルを外すと、右のサイドライン際を独走。71ydの先制TDランになった。7-0。三宅は第1クオーター(Q)8分すぎにも右オープンのランから左へカットバックし、37ydのTDランを決めた。

続く自陣28ydからの立命の攻撃シリーズ。いきなり関学に14点を許し、立命は反撃したいところだったが、QB荒木優也(4年、立命館守山)がTDを狙って投げたロングパスは関学のDB宮城日向(2年、洛北)インターセプトされる。第2Qはともにパントを蹴り合う展開が続いた。立命は第2Q11分すぎに、ようやくキッカー花岡輝(ひかる、4年、淳心学院)のフィールドゴールで3点を返す。14-3と関学がリードしてハーフタイムを迎えた。

後半開始のキックオフで、関学のキッカー安藤亘祐(4年、関西学院)がオンサイドキックを成功させ、関学が攻撃権をつかむ。QBに奥野耕世(3年、関西学院)と中岡賢吾(4年、啓明学院)を併用し、とっておきのプレーも交えてゴール前2ydまで進んだ。最後はランのフェイクから右へロールした奥野が、フリーになったTE亀井優大(3年、報徳学園)へTDパスを決め、21-3。直後の立命の攻撃では、関学のDL板敷勁至(4年、池田)が3回連続でQBサックを決めた。

立命のWR木村(14番)は第4クオーター2分すぎ、QB荒木からのタッチダウンパスをキャッチ

立命は第4Q2分すぎ、立命館守山中から数えて9年目となるQB荒木からWR木村和喜(3年、立命館守山)へのTDパスが決まったが、反撃もここまで。関学は21-10でリーグ最終節で敗れた立命相手にリベンジを果たした。三宅の決めた2本のTDは、ともに前回の敗戦後から練習し始めたプレーから生まれた。全日本大学選手権が始まった2016年以降、西日本代表は4度とも関学。再戦での強さを今年も示した。

試合後に握手する関学の鳥内監督(中央左)と立命の古橋監督
甲子園ボウル出場を決め、仲間と喜び合う関学のDL藤本(奥)

関学・鳥内秀晃監督の話
「勝ち負けは関係なしに意地見せろよ、と言ってきた。毎週試合があって必死でした。前半はできすぎやな。(今シーズン限りの退任を表明していて、関西のチームとの対戦はこれが最後となったことについて)だいぶ、古橋には痛めつけられたからなぁ(笑)。いまは(ライバルは)立命やけど、その前は京大やった。強いチームがおるから、我々も頑張れる。強い相手がおるから頑張れる。それが人間的な成長にもつながってる。もう一回準備して、学生日本一を達成できるようにやるだけです」

前回の対戦では立命のOLに押された関学DL寺岡(中央)だったが、この日は意地を見せた

関学の主将・寺岡芳樹の話
「この3週間すごくしんどくて、体も心もボロボロでした。4回生がふがいない姿しか見せられてない中で、後輩たちが頑張ってくれたと思います。(4回生と監督が前泊した宿舎でのミーティングで)監督から『青い血が流れてないのか?』と言われて、やっと気付かされました。前の立命戦は守りに入ってしまいましたけど、きょうは攻め続けた結果が出たと思います。西南、神戸、立命にいろんなことを学ばせてもらったので、3校に感謝して甲子園で早稲田を倒したいです」

負けたあと、仲間たちに語りかける立命の鈴木主将(99番)

立命・古橋由一郎監督の話
「あれだけ捕れるボールを落として、ターンオーバーも多くて、ディフェンスにもミスがあったら、『そら負けるわな』というゲームでした。3週間気合の入った練習ができましたし、2年前のように関学をナメたような気持ちもなかったんですけど、大一番でミスが出る。まだまだ甘いということです。後半開始でオンサイドキックを決められましたけど、動揺はなかったと思います。でもあのあとたたみ掛けてきた関学の強さですよね。ようああいうプレーを、あそこまで置いといたな、と。(大学から監督の任期は)2年間と言われてて、2年とも負けましたので、来年はどうなるか分からないです。こんなふがいない監督なら、やめた方がええんちゃいますかね?」

立命の主将・鈴木総司郎の話
「簡単なミスが相手のロングゲインにつながってしましました。何から何まで基礎が大切だと思わされました。気持ちの部分では僕らも負けてなかったし、この3週間しんどいことをやりきってきたんですけど、関学はそこを凌駕(りょうが)してきました。結果として関学の方が上でした。東京の高校から立命へ来て、最高のチームのキャプテンをさせてもらいました。みんなには『こんな自分についてきてくれてありがとう』と言いたいです。勝たせられなかったのは自分の責任です。また誰も甲子園ボウルを知らない状態が続いてしまうのが悔しい。やりきったけど結果がついてこなかった。悔しいですね」

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