大学ラグビー

王者早稲田ラグビーの新主将に丸尾崇真「上の代を超える一年を過ごし、荒ぶるを歌う」

早稲田ラグビーの103代目主将になった丸尾(撮影・斉藤健仁)

早稲田大学ラグビー部は111日の大学選手権決勝で明治大の連覇を阻み、11シーズンぶりに16度目の大学王者に輝いた。新しい国立競技場で、選手権に優勝したときにしか歌えない第2部歌「荒ぶる」を歌い上げてから1カ月経った210日、4年生の追い出し試合と、納会にあたる「予餞(よせん)会」があり、4年生が卒部するとともに新体制が発表された。 

左から副将の下川、主将の丸尾、副将の南(撮影・斉藤健仁)

就任2年目で早稲田を大学王者に導いた相良南海夫(なみお)監督はもちろん続投。そしてチーム103代目のキャプテンには1年生からレギュラーとして活躍し、大学選手権決勝でも活躍したNo.8丸尾崇真(3年、早稲田実)が就いた。3年生による推挙があり、最終的にはコーチ陣で話し合って、相良監督が決めたという。 

丸尾「全員が同じものを目指す一体感を」

丸尾は副キャプテンに、自分と同じく1年生から試合に出場してきて何でも言い合える仲だというLO下川甲嗣(3年、修猷館)と、下からはい上がってきた象徴的な選手というFB南徹哉(同、同)の2人を指名した。丸尾は「仲よしこよしというわけではなく、上のチームの人も下のチームの人も全員が同じものを目指す一体感を出していきたい」と話した。 

卒部していく4年生からは別の選手を推す声もあったようだが、最終的に丸尾をキャプテンに指名した理由について、相良監督は「勝ちたい、日本一になりたいという気持ちが一番強かった。周りが(丸尾を)支えてくれると思いますし、プレーにも期待してます。丸尾のカラーを出してほしい」と話した。 

大学選手権決勝の前半12分、丸尾が新しい国立競技場で初となるトライ(撮影・谷本結利)

この日の午前中、サンウルブズで練習してから大学に来た前キャプテンのSH齋藤直人(4年、桐蔭学園)は「(丸尾は)プレーは申し分ない。周りにいろいろ言ってグイグイ引っ張るタイプなので、自分の色を出して頑張ってほしい」とエールを送った。 

1年生から試合に出場しており「役職に就くとは思ってました」という丸尾は「人についていってうまくできるタイプではないので、自分で引っ張ってやっていきたい」と、極めて前向きに語った。早実時代もキャプテンを務めていたが、花園には出られなかった。「高校時代の経験はプラスになると思いますけど、(キャプテンとして)何が足らなかったのか、もういちど考え直したいです」とも話した。 

「圧倒的な力をつけて、チームを引っ張る」

相良監督やコーチ陣から「3年生になり、少し周りを見すぎてパフォーマンスが落ちていた」と指摘されたという丸尾。キャプテンだけでなくプレーヤーとしても「自分のよさであるスピードとパワーを最大限に伸ばして、圧倒的な力をつけてチームを引っ張っていきたい」と、腕をぶした。 

改めて来シーズンの目標を聞かれ、丸尾は「もう僕の中では(大学選手権の)決勝で勝ったとき、ノーサイド笛が鳴ったときから(自分たちの代)が始まってます。決勝の舞台を経験したことは大きいので、その緊張感と厳しさを練習から出していきたい。自分たちの代はいままで以上に努力し、『齋藤組』を超えるような一年を過ごして、日本一になって『荒ぶる』を歌いたいです」と意気込んだ。 

早稲田ラグビー部はプレーも性格も熱い丸尾を中心にこの日、大学選手権連覇に向けて新たなスタートを切った。

大学王者に返り咲き、早稲田が「荒ぶる」を歌い上げた(撮影・安本夏望)