齋藤直人が感じた収穫と課題 ラグビー・サンウルブズがファン感謝イベント
今季でスーパーラグビーへの参加が終わった日本チームのサンウルブズが8日、秩父宮ラグビー場でファン感謝イベントを開いた。2016年の参戦1年目に主将を務めたHO堀江翔太やPR稲垣啓太(ともにパナソニックワイルドナイツ)や今年1月に早稲田大学を主将として大学日本一に導いた後に加わったSH齋藤直人(サントリーサンゴリアス)らが参加、感謝などを口にした。
3大学生が世界へデビュー
今年、サンウルブズで大学生デビューを果たしたのは、齋藤とCTB中野将伍(早稲田大→サントリーサンゴリアス)とCTB/WTBシオサイア・フィフィタ(天理大4年)の3選手だった。2月に始まった今シーズンは新型コロナウイルスの感染拡大で3月中旬に打ち切られ、サンウルブズは6試合で活動を終えた。感染を抑えられているニュージーランド(NZ)とオーストラリアのチームは国内に限ったリーグを再開した。
イベント後にオンライン取材に応じた齋藤は「(再開された)試合の中継をみて、そういう相手と自分は戦っていたと冷静に思うと、経験が一番自信になるのかな」と話した。レッズ(オーストラリア)戦とチーフス(NZ)戦の2試合に先発した。課題もみつかったようで、「足りない部分は正直、ありすぎて。体格差も含めて(海外勢と)同じフィジカルに持っていくことは不可能なので、そこをどう埋めるか。逆に、この大きさ(身長165cm)やスピードをどう生かして戦うかというのを今後考えていきたい」。チーフス戦ではNZ代表経験もある同じSHブラッド・ウェバー(身長172cm)に不意に当たられて飛ばされたという。「自分の未熟さも感じた反面、あの大きさでも自分次第ではフィジカルを身につけられると思った」と前向きにとらえた。
フィフィタがチーム新人賞
試合がなくなった後、活動自粛が続いた。齋藤はサントリーでは社員選手でもあり、「4月からは研修もはじまってラグビーだけでなく社業との両立というのも少し大変だった。言い訳せずに、日本代表の選手になりたいという思いが強く、そういった気持ちを常に持ってトレーニングをやっていた」。チームには同じポジションで日本代表の流大(ながれ・ゆたか)もおり、「まずはトップリーグの置かれた立場で結果を残したい」と今後を見据えた。チーム表彰もあり、新人賞には全6試合に先発したフィフィタが選ばれた。初の大学日本一を目指す天理大の中心メンバーとしてさらに飛躍が期待される。