陸上・駅伝

連載:NGT48西村菜那子の大学陸上ココに注目!!!!

インカレから駅伝シーズンへ! 西村菜那子も注目した女子選手の活躍!

やっぱり大会はいろんなドラマがあって面白いですね!(撮影・齋藤大輔)

「駅伝に詳しすぎるアイドル」として陸上ファンも一目置くNGT48西村菜那子さんのコラムです。今回は、先月開催された日本学生陸上競技対校選手権大会(通称:日本インカレ)を見て感じたこと、そして日本インカレでも活躍した女子選手にスポットをあてて語ってくれました!

日本インカレで陸上の魅力を再発見!

みなさん、こんにちは!

少し前の話になりますが、先月11〜13日、新潟県・ビッグスワンスタジアムにて日本インカレが開催され、無事に終了しました。選手のみなさん、お疲れ様でした!

様々な種目、それぞれで全身全霊をかけて競技に取り組む選手のみなさんの姿を、YouTubeの実況配信で拝見しました。私は駅伝が好きなので、どうしても長距離のことに知識が偏ってしまいます。しかし今回初めて他の種目をじっくり見ることができ、陸上競技の新たな発見や、自分が今まで知らなかったことを多く学べました。

無観客だったので配信を楽しみましたが、新しい発見がたくさんありました!(以下すべて撮影・藤井みさ)

長距離にはないスピード感や躍動感が魅力の短距離種目。スピード力、持久力、ジャンプ力、バランス感覚に加え、さらに集中力や精神力も必要とされる、まさに心技一体のハードル競技。“いかに遠くに飛ばせるか”という一見単純なルールに見える投てき種目が、投げるものによって投げ方も記録も全く異なる奥深さ。……などなど、今まで私が知らなかった様々な陸上種目の楽しさを見つけられたような気がします。

また、駅伝ではあまり見られない大学のユニフォームやマークを知るなど、新しい発見もありました。これから長距離だけではなく、より多くの陸上競技を勉強していけたらと思います。

女子の熱い戦いに注目

先日、毎年12月30日に行われる全日本大学女子選抜駅伝競走大会(通称:富士山女子駅伝)を開催する方針が発表されました。2018年、2019年の富士山女子駅伝で当日の副音声を担当させていただいていたのですが、また今年も女子大学駅伝の頂上決戦が見られること、大変嬉しく思います。

今回の日本インカレは、女子のレースでも様々なドラマにも出会いました。10000mでは名城大学・加世田梨花選手(4年、成田)が見事優勝。2年生のときにもこの種目でタイトルを獲得しているため、2年ぶりの優勝で首位奪還を成し遂げました。さらに5000mでも2位になり、2種目で表彰台に登るなど、4年間出場した日本インカレにおいて有終の美を飾りました。

名城大学をけん引してきた加世田選手、今後の走りにも注目です!

慶應義塾大学の樺沢和佳奈選手(4年、常磐)も1500mと5000mともに3位となり、2種目で表彰台に立っています。加世田選手同様に学生女子陸上界を4年間牽引してきた1人ですが、樺沢選手といえば力強い走りと安定感が特徴の選手ですよね。

樺沢選手の所属するTWOLAPS TRACK CLUBのホームページにて、樺沢選手のプロフィールを拝見したのですが、その内容に思わず笑みが溢れました。「箱根駅伝についてどう思うか」の質問に対しては、「選手はおせち料理いつ食べているのでしょう」。「箱根駅伝走れるなら何区がいい?」の問いには、「1区。早く自分の番を終わらせてお雑煮食べたい」。レース中の樺沢選手からはギャップのある、予想もしていなかったユーモア溢れる回答に、樺沢選手のことをさらに知りたくなりました。

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1500mと5000mで3位となった樺沢選手。走りの迫力とプロフィールのギャップが気になりすぎます!

加世田選手、樺沢選手、ともに大学のユニフォームを着てレースに挑むのも残り半年。それぞれの大学を背負い、挑戦し続ける2人を今後も応援していきたいと思います。

悲願の駅伝初優勝に期待! 大東文化大学

3000m障害(SC)では大東文化大学・吉村玲美選手(2年、白鵬女子)が優勝を果たしました。さらに同じ大東文化大学の秋山祐妃選手(4年、熊本信愛女学院)が2位に入り、ライトグリーンのユニフォームがワンツーで表彰台を占める形となりました。

吉村選手は前回大会でも優勝をしているため2連覇を達成。昨年では世界陸上選手権(ドーハ)日本代表に選出されるなど、その実力は確かですが、吉村選手自身は「自分の空気感を作れて集中できること」と自己評価しています。

どんな状況でも強さを見せる吉村選手。「自分の空気感を作れて集中できる」のがさすがです!

私も普段アイドルのお仕事で様々なステージを経験させていただいているのですが、環境や状況が変わると緊張してしまったり、臨機応変に対応できず苦労することがあります。各レースで、どんな状況でもしっかり自分を持てて気持ちを乱さず集中できる吉村選手の心の強さに感心しました。

そんな吉村選手の趣味はアコースティックギターを弾くことのようです。ぜひいつかギターを弾く吉村選手も見てみたいです。

2位の秋山選手はチームをまとめるキャプテンを務めています。陸上以外には小学校4年生〜中学1年生まで野球を習っていたそうです。また、お父様がプロの競輪選手というスポーツ一家で育ちました。

チーム1のムードメーカーで明るい性格が持ち前。チームから信頼も厚い選手です。しかし、昨年10月に行われた全日本大学女子駅伝対校選手権大会(通称:杜の都駅伝)でアクシデントに見舞われました。

秋山選手は4区を担当し、順調にレースを進めたものの、5区中継所の直前で過呼吸になってしまい失速し倒れ込んでしまいます。最後の力を振り絞って5区の選手へ襷(たすき)を繋ぎましたが、順位を5位へ落とす結果に。悔しい思いをした秋山選手は、そこからチームに恩返しすること、自分に自信を取り戻すこと、このことに集中して日々の練習に取り組んだそうです。

ワンツーフィニッシュを飾った吉村選手(右)と秋山選手。駅伝シーズンにも期待です!

完全復活を成し遂げたその姿は、最上級生として頼りになるキャプテンそのものでした。アクシデントを乗り越え、持ち前の明るさでチームをまとめる秋山選手。そんな彼女が率いる大東文化大学が、これから始まる駅伝シーズンで悲願の初優勝を飾ることを期待したいと思います。

今年は新型コロナウイルスの影響で開催自体危ぶまれていた日本インカレでしたが、無事に幕を閉じました。選手のみなさんや陸上関係者、メディアの方々が、NGT48の活動している新潟県までお越しくださったこと、大変嬉しかったです。

秋からいよいよ始まる駅伝シーズン、例年とは少し違った形での開催になることも多いかと思われますが、陸上ファンの皆様と一緒に今年も楽しんでいけたら嬉しいなと思います。

NGT48西村菜那子の大学陸上ココに注目!!!!