大学陸上・駅伝

大東文化大・寺田健太郎 4年で入部、夢の箱根路への切符をかけた挑戦

フルマラソン初出場で、優勝の快挙を成し遂げた寺田(写真は本人提供)

新年1月2日、3日に行われるお正月の風物詩・箱根駅伝。大東文化大は50回の出場を誇り、過去4度の総合優勝を成し遂げている。だが昨年の予選会は18位。8年ぶりに本大会出場を逃した。

4年生で入部「箱根で走るために努力する」

大学最後の年に箱根駅伝を目指すため、4年生で陸上部入部を決めた選手がいる。寺田健太郎(4年、大東大第一)だ。

寺田はサッカーを小学校2年生から中学3年生まで経験。陸上は高校1年生から始めた。大学入学時には陸上部に入部できる基準のタイムを満たしていなかったため、無所属で競技を継続することを決めた。

無所属時代は、アルバイトをしながら、週に2回ポイント練習、週1回のロングジョグ。ロングジョグは家から東京スカイツリーや東京駅まで往復で約40kmの距離を踏んでいた。自ら練習を楽しむことをモットーにしていたという。

高校時代から安井信之コーチとともに歩んできた(写真は本人提供)

高校時代から無所属時代まで安井信之コーチ(大東大第一高男子駅伝部監督)とともに歩んできた。寺田は「コーチには競技面だけではなく社会人になるための常識やマナーを学び、一人の人間として成長させてくれました。親のような存在です」と振り返りながら、感謝の気持ちを口にした。

入部のきっかけとなったレースが、昨年の12月に行われた第5回さいたま国際マラソンの、一般フルマラソンの部男子においての優勝だ。フルマラソン初出場で、本大会歴代2位となる2時間18分18秒のタイムでゴール。寺田は「キツイ感じではなくて、楽しんで走れました」と話す。その結果により、前学長の門脇廣文氏から声をかけられ、本学の陸上競技部男子長距離に正式に入部。「迷いはなかった。箱根で走るために努力する」と強い意気込みで陸上部の門を叩いた。

「すぐチームになじめました」

幼なじみ二人の友に祝福される寺田(写真は本人提供)

3月5日に正式に入部した寺田。途中入部となったが、部員や監督は寺田を温かく迎えた。寺田は「同学年の松尾(晃汰、4年、埼玉栄)のファンでありライバルで親友で、他の部員も仲良くしていたのですぐチームになじめました」と話し、今季新監督に就任した馬場周太監督については、「部員と対等な立場で接してくれるので話しやすい」とチームで活動することが楽しいと語った。

夏合宿で、チームの先頭を引っ張る寺田(写真は本人提供)

しかし新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会の中止や、延期が相次いで発表された。実戦ができず、力が測れない中にいた。そんな中で迎えた8月の中旬から、9月の中旬まで妙高で合宿を行った。

合宿ではチーム戦力を上げるため、練習で離れないようにみんなで声をかけ合うなど、チームとしてのまとまり、雰囲気がよくなってきた。寺田自身の走りもよくなり、チーム力が上がってきた。

「受け入れてもらった恩を走りで見せたい」

寺田自身の成果が現れたのが、9月に行われた平成国際大学長距離競技会。寺田は10000mに出場し、30分12秒の自己ベストを更新。箱根駅伝予選会のメンバー選考もかかっていた中で、「29分台を狙いにいきつつ、最悪の走りはしないように心がけていました」とまとめた走りを見せた。

2年ぶり、51回目の箱根駅伝出場を目指す※予選会プログラム用に撮影された集合写真で、撮影時のみマスクを外している(写真提供:大東文化大学陸上競技部男子長距離)

10月5日、箱根駅伝予選会のチームエントリーが発表された。14名のエントリー選手の中に寺田は選ばれた。寺田は「地元の子たちは、箱根駅伝に予選会があることを知らない子がいる。大東は箱根に出るものだと思われています。なので、しっかりと結果を残して箱根にいきたい」と活躍を誓った。

箱根駅伝予選会のメンバー入りを果たした寺田は、「目標は64分、チームを正確なペースで引っ張っていきたい。みんなに受け入れてもらった恩を走りで見せたい」と予選会への意気込みを語った。

箱根駅伝では最長区間となる9区を走りたいと話す寺田。夢の箱根路への切符をつかむため、寺田の挑戦の舞台はもうすぐ幕を開ける。

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