「何を食べたら背が伸びますか?」 プロ選手が先生になって教える小学生バスケ相談室
朝日新聞社とバスケットボールキングは3月25日、オンラインイベント「with Basketball #小学生バスケ相談室」を開催した。イベントにはBリーグ・サンロッカーズ渋谷の山内盛久と田渡修人、Wリーグ・デンソー アイリスの高田真希と赤穂ひまわりが登場し、MCはお笑いコンビ・カミナリのたくみさんが務めた。事前申し込みで募集した小学生と保護者40組が参加し、様々な質問を選手たちにぶつけた。
家でもできる練習は?
イベント開始前、参加した小学生たちはMCたくみさんのサポートを受けながらZoomの使い方をお勉強。オンライン越しではあったが、選手が登場すると小学生たちも笑顔を見せてくれた。選手たちも、コロナ禍で子どもたちと直接、接する機会がなくなったこともあり、子どもたちと交流できる今回のイベントを楽しみにしていたという。
選手たちの自己紹介が終わると早速、質問タイムへ。「質問がある人は挙手ボタンを押してくださいね」とたくみさんが呼びかけると、たくさんの挙手が並んだ。
1人目の質問は田渡を指名して「家の中や周辺で音を立てずに練習できるメニューはありますか?」。それに対して田渡は「ボールを首の周りで回すなど、ボールの中心をとらえるハンドリングは家の中でもできると思うよ」と答えた。特に昨年は新型コロナウイルスの影響でBリーグの試合がなくなり、田渡も練習できる環境が制限された。その間、ボールの感覚を忘れないようにボールハンドリングにも取り組み、「ちょっとバスケがうまくなったと思う」と言う。
また家でできるシュート練習として、高田は仰向けになってシュートを上に打つ練習を教えてくれた。「しっかりフォームが固まっていたら真上にボールが上がってまっすぐ落ちてくる。でも軌道が悪かったりするとボールがどっかいってしまうので、それをとりにいかないといけない。シュートの感覚を忘れないように(私も)やっていました。でも天井だけは気をつけてくださいね」。高田の練習方法に赤穂も「シュートが入らないので、リツさん(高田のコートネーム)の真似をしようと思います」とコメント。加えて、バスケそのものの他にできることとして体幹トレーニングを提案した。
家でできることとして、山内は「バスケの映像を見る」ことをあげた。「自分はポイントガード(PG)なので、NBAとかユーロリーグの映像を見て、なんでこの時間帯でこういうプレーをしたのか、なんでその選択をしたのか、すごく勉強している。(PGは)コート上の監督と言われるくらい、自分の指示ひとつでチームが動くので、そこでミスがないように練習している」。また別の「子どもの頃、体力づくりやバスケットIQの身に付け方としてどんなことをやっていましたか?」という質問に対しても、山内は「自分は小学生の時、毎試合、親が映像を撮ってくれていたので、その映像を見返してミスしたところを見直していました。他にもいい選択肢があったんじゃないかとか、なんでミスが起きたのかとか考えていました」とコメント。プレーを見ることで学ぶ大切さを小学生たちに教えてくれた。
選手たちの「かっこいいバッシュ」
質問の中には、具体的なプレーに対するものもあった。「ディフェンスのプレッシャーがある中で、下を見ずにドリブルするにはどうしたらいいですか?」の質問には高田が回答。「プレッシャーがある時はドリブルをつかないようにする。プレッシャーがある時にドリブルをつくとミスをしやすいので、パスをして、(ボールを)もらう時にプレッシャーがないようにする動きを身につける。それでボールを受け取って、いけるなと思ったらドリブルしてシュート。私はそういう動きが得意なので、ぜひ参考にしてもらえたらと思っています」。また、「きれいで速いレイアップシュートをするにはどうしたらいいですか?」という質問に、赤穂は「いかに練習中に試合中と同じスピードで練習できるかだと思います」とコメント。普段の練習から意識することの大切を伝えた。
中には「何を食べたら背が伸びますか?」という声も。質問を向けられた田渡は「僕も中学生まで背が小さかったので、何を食べたらというか、そこから意識し始めたことは、バランスよく食べること、しっかり寝ること。すごく大事だと思った」と答えた。中3の時は身長168cmだったが、高1の時に急激に伸び、今は185cm。「(高1の時は)いっぱい寝ました」と笑顔で明かす。また「かっこいいバッシュを教えてください」という質問には、高田はナイキのレブロンシリーズ、赤穂はアシックスのゲルトライフォースシリーズ、山内はナイキのカイリーシリーズのローカット、田渡はアンダーアーマーと、自分が履いているバッシュをオススメした。
最後には各選手のサイン付きTシャツをかけたじゃんけん大会が行われ、選手との勝負に小学生たちも一喜一憂。田渡もその中に混じって「勝った!」などと笑顔を見せた。また選手たちからは、「昨年はコロナの影響でいろんな制限がありましたが、自分の夢や目標に向かって、かなえることを信じて、これからもバスケットを楽しんでください」とエールが送られた。