フィギュアスケート

特集:フィギュアスケート×ギフティング

早大のアイスダンスカップル誕生、高浪歩未、西山真瑚組 26年オリンピックへ始動

早稲田大学に誕生したアイスダンスカップル、高浪歩未、西山真瑚組(すべて撮影・瀬戸口翼)

フィギュアスケート・アイスダンスで早稲田大学の新カップルが誕生した。ともに2年の高浪歩未(あゆみ、ケイ・インターナショナル東京)、西山真瑚(しんご、目黒日大高)組だ。二人は3月14日にそれぞれのSNSでカップル結成を発表。2026年のミラノ・コルティナダンペツォ冬季オリンピックを目指す。4月にアメリカに渡り、シニアデビューに向けて準備を進めている。カップル結成への思い、今後の目標などを聞いた。

国際教養学部に通う高浪は7歳のとき、母親の仕事で滞在していたアメリカでスケートを始めた。10歳で日本に戻り、中学2年でアイスダンスを本格的にスタート。前パートナーと2018年全日本ジュニア選手権優勝、19年世界ジュニア選手権に出場した。

西山は、2大会連続オリンピック金メダルの羽生結弦と同じ、人間科学部通信教育課程(eスクール)に在籍。19年にシングルと並行してアイスダンスに挑戦。前パートナーと19、20年全日本ジュニア選手権を連覇、20年世界ジュニア選手権は日本過去最高位の12位に入った。今年1月、カップル解散を発表した。

アイスダンスは大切な存在

――西山選手は1月にカップルを解消。これまでの心境について教えてください。

西山 20年ユースオリンピック団体金メダルや全日本ジュニア選手権2連覇など、前のパートナーがいなければ達成できませんでした。本当に感謝しています。ですが、お互いにハッピーな道に進むために解散が必要だと考えました。解散後は前向きに、次のステップに向けて進み始めました。

――解散後、どのように過ごしていましたか。

西山 自分自身がアイスダンスを始めた理由や、自分自身にとってのアイスダンスの存在を考え直す機会になりました。考える時間がたくさんあって。アイスダンスが大切な存在だったと再認識できました。

――トライアウトはどのように進みましたか。

西山 2月に入ってから1カ月間、シングルの練習と並行してトライアウトをしました。自分が何を大事にしたいのか、頭の中がこんがらがってしまうこともありましたし、参加してくれた選手はアイスダンスに真剣に向き合ってくれる選手ばかりだったので、お断りをするのが精神的にきつかったのもありました。参加してくれた選手には感謝の気持ちでいっぱいです。

東京で行われた練習。何度もお互いの動きを確認していた

まずはコミュニケーションから

――いつごろ結成を決断したのですか。決め手は何でしたか。

西山 3月初旬に決断し、僕から声をかけさせてもらいました。実は東京にいるとき、バッジテスト(フィギュアスケートの昇級試験)のパートナーとして、高浪選手に手伝ってもらっていました。合格したのも高浪選手のおかげといってもいいくらいです。高浪選手はアイスダンス歴も長いし、一緒に滑っていて心地がいいと思いました。自分自身も自由に滑れる、うまく自分のことをコントロールしてくれているのかもしれません。アイスダンスはコミュニケーションが本当に大事だと感じていたので、コミュニケーションができる選手というのも大事な要素でした。

――高浪選手にとって西山選手の良さは何ですか

高浪 シングルのときから表現力やスケートの伸びが上手だと感じていて、実際に滑ったときもひざの使い方や伸びはすごいと思いました。

――コミュニケーションについてもう少し詳しく聞かせてください。

西山 アイスダンスにおいてコミュニケーションは第一の課題です。相手のことをまず知ること。自分からも意見を伝え、相手の意見もちゃんと聞いて、尊重しながら進めていくことがすごく大事だと思っています。お互いに話し合いながら関係性を築いていけたらと考えています。

高浪 私もコミュニケーションが大事だと思っているので、自分の意見も言って、相手の意見を聞くように気をつけています。スケーティングや足の高さをそろえるといったことは練習すればできるようになりますが、心が一緒、目標が一緒でなければお互いの考えにズレが生まれ、練習に影響が出てしまうと思います。

シニアデビューに向け、海外拠点を視野に練習を積む

念願だった海外で練習

――シニアデビューに向けてどんな練習をしていますか。

西山 まずは新シーズンの大会出場を目指して、コーチたちと曲を決めたり、新シーズンの課題のパターンダンスを練習したりしています。足の位置は結構合うのでそこまで意識しなくてもいいですね。日本では二人での練習が毎日できない状況です。他のカップルと貸し切りで練習する以外は、各自で滑ったり、陸上トレーニングをしたりしています。ツイズルやスピンはできていますが、リフトはこれからです。

――ファンの方から多くの支援が届いていますね。

西山 こんなにたくさんの支援をいただけて、ありがとうございます。掲げている目標や自分のスケートに本当に責任を感じるようになり、身が引き締まります。支援とともにあたたかいメッセージを一緒に受け取れるので、大会がない時期でも練習へのモチベーションにもなり、一層頑張ろうと思えます。

――現在は海外で練習しているのですか。

西山 まだカナダには入国できない状況ですが、4月初めに二人でアメリカへ渡ることができました。いまはデトロイト郊外にあるノバイのリンクで毎日練習を重ねられています。僕たちを快く受け入れてくれた先生方、そしてイレギュラーなシーズンをアメリカで練習する事を認めてくれたクリケット・クラブの先生方に感謝しています。今後も北米を拠点にしたいと二人で相談していて、ファンの方からの支援金をそのために使えたらと思います。

――現地でどんな生活をしていますか。

西山 ノバイのリンクには、僕がジュニア時代に国際大会で一緒になった、2021年全米ジュニア優勝のカタリナ・ウォルフコスティン、ジェフリー・チェン組をはじめ、世界で活躍するカップルが練習しています。

ジェフリー君は僕と年齢も近く、彼らと一緒に練習できることは幸運なことです。アイスダンス先進国で、上手なカップルと練習時間をともにすることで、目から学ぶことや、彼らの醸し出す世界トップレベルの空気感を肌で感じることができ、毎日吸収することばかりです。

日常生活では二人で一緒にスーパーに行き、ご飯を作っています。高浪選手は英語がペラペラなのでとても助かってます。

コミュニケーションを大切にし、意見を出し合って改善していく

――シニアデビューに向けて目標を教えてください。

高浪 新しいものにチャレンジしたい気持ちはあります。シニアになるので大人っぽい演技ができるようにしたいです。

西山 まずは全日本に出場するのが目標で、そこでできるだけ上の順位になれたらいいなと思います。新シーズンのプログラムを作り上げて、一番大きな目標のミラノ・コルティナダンペツォ冬季オリンピックにつなげていけるように良いスタートをきりたいと思います。「あゆしん」への応援よろしくお願いします。

 

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