陸上・駅伝

特集:第53回全日本大学駅伝

全日本大学駅伝の出場校の決定方法を解説 順位によって変動する地区出場枠数

昨年は沿道にも無観客要請が出るなど、異例の大会となった(撮影・藤井みさ)

今年で53回目となる全日本大学駅伝は11月7日(日)に開催されます。全国から25校の代表校と、日本学連選抜チーム、東海学連選抜チームの計27チームで争われます。ここでは各地区からの出場校数と、出場枠決定のルールについて解説します。(9月27日更新)

各地区からの出場校数の決め方

全日本大学駅伝の代表枠は日本学連選抜、東海学連選抜のオープン参加を除くと全25枠。この枠は「基本枠」「シード枠」「成績枠」の3種類にわけられる。

基本枠(8枠)

北海道、東北、関東、北信越、東海、関西、中国四国、九州の8地区にそれぞれ1枠が与えられる。

シード枠(8枠)

前年の上位8校にシード権が与えられる。昨年の上位8校は駒澤大学、東海大学、明治大学、青山学院大学、早稲田大学、東洋大学、帝京大学、順天堂大学であり、すべて関東地区所属の大学となっている。

成績枠(9枠)

9~17位の大学の所属地区に成績枠を配分する。昨年の9位~17位は國學院大學(関東)、東京国際大学(関東)、中央学院大学(関東)、日本体育大学(関東)、山梨学院大学(関東)、日本大学(関東)、立命館大学(関西)、城西大学(関東)、皇學館大学(東海)。

また、このルールに加えて、1つの地区から出場できる学校数の上限は15と決まっている。そのため、関東地区は基本枠(1)、シード枠(8)、成績枠(7)を合計すると16枠になるが、上限を1枠超えているため、前年18位の関西学院大学が所属する関西地区が成績枠の配分を受けることになる。

昨年は駒澤大学が6年ぶり13度目の優勝を飾った。今年日本一に輝くのはどこか(撮影・朝日新聞社)

以上より第53回全日本大学駅伝の各地区の出場枠は以下となる。

北海道地区 1枠
東北地区 1枠
関東地区 15枠
北信越地区 1枠
東海地区 2枠
関西地区 3枠
中国四国地区 1枠
九州地区 1枠

各地区の選考会

各地区の選考会は、それぞれの地区の学連により主催され、方式が異なる。6月3日現在の選考会日程、場所、出場校について紹介する。

北海道地区(1枠)

日程:8月14日(土)
場所:札幌市モエレ沼公園
方式:公園内の特設コースを8区間の駅伝形式で走り、優勝校が出場権を獲得
出場校:北見工業大学、札幌学院大学、札幌国際大学、星槎道都大学、北海道大学、北海道教育大学
昨年の本戦出場校:札幌学院大学
今年の本戦出場校:札幌学院大学

東北地区(1枠)

日程:9月27日(月)
場所:北上総合運動公園
方式:10kmレースと16kmのタイムレースを行い、上位4名ずつの合計タイムの上位1校が出場権を獲得
出場校:東北大学、岩手大学、東北福祉大学、東北学院大学、仙台大学、山形大学
昨年の本戦出場校:東北大学
今年の本戦出場校:東北大学

関東地区(7枠)

日程:6月19日(日)
場所:相模原ギオンスタジアム
方式:各校2名ずつ、10000m4組のタイムレースを行い、8名の合計タイム上位7校が選出
出場校:(8名合計タイム順20校)中央大学、國學院大學、中央学院大学、東京国際大学、日本体育大学、国士舘大学、創価大学、日本大学、神流川大学、山梨学院大学、拓殖大学、大東文化大学、城西大学、上武大学、法政大学、駿河台大学、立教大学、専修大学、亜細亜大学、慶應義塾大学
昨年の本戦出場校:東海大学、青山学院大学、駒澤大学、東京国際大学、東洋大学、早稲田大学、國學院大學、帝京大学(以上シード校)、日本大学、中央学院大学、明治大学、順天堂大学、山梨学院大学、日本体育大学、城西大学(書類選考による選出)
今年の本戦出場校:東京国際大学、國學院大學、法政大学、拓殖大学、中央大学、中央学院大学、日本体育大学

北信越地区(1枠)

日程:7月17日(土)
場所:長野市営陸上競技場
方式:10000m3組のタイムレースを行い、8名の合計タイム上位1校が本戦出場
出場校:新潟大学、新潟医療福祉大学、富山大学、金沢大学、信州大学
昨年の本戦出場校:信州大学
今年の本戦出場校:信州大学

東海地区(2枠)

日程:6月13日(日)
場所:ウェーブスタジアム刈谷
方式:各校2名ずつ、10000m4組のタイムレースを行い、8名の合計タイム上位2校が本戦出場
出場校:(あいうえお順15校)愛知大学、愛知教育大学、愛知工業大学、岐阜協立大学、皇學館大学、至学館大学、静岡大学、中京大学、中部大学、東海学園大学、名古屋大学、名古屋工業大学、南山大学、三重大学、名城大学
昨年の本戦出場校:皇學館大学
今年の本戦出場校:皇學館大学、岐阜協立大学

昨年は皇學館大学の川瀬翔矢が2区を走り、過去最多17人抜きでの区間賞。皇學館大学の名を一躍知らしめた(撮影・朝日新聞社)

関西地区(3枠)

日程:6月13日(日)
場所:たけびしスタジアム京都
方式:各大学10名が10000m4組のタイムレースを行い、上位8名の合計タイム上位3校が本戦出場
出場校:立命館大学、関西学院大学、びわこ学院大学、京都大学、京都産業大学、大阪経済大学(以上昨年度関西学生駅伝上位6位入賞校)、関西大学、大阪大学、近畿大学、龍谷大学、神戸大学、大阪学院大学(以上記録審査上位6校)
昨年の本戦出場校:立命館大学、関西学院大学、京都産業大学(書類選考による選出)、びわこ学院大学(タイムレースによる選考)
今年の本戦出場校:立命館大学、関西学院大学、大阪経済大学

中国四国地区(1枠)

日程:9月11日(土)
場所:道後山高原クロカンパーク
出場校:環太平洋大学、広島大学、広島経済大学、愛媛大学、広島修道大学
方式:10kmのコースを走り、エントリー11~13名中上位8名の合計タイムにより上位1校が本戦出場
昨年の本戦出場校:広島経済大学
今年の本戦出場校:環太平洋大学

九州地区(1枠)

日程:6月13日(日)→6月27日(日)
場所:阿蘇市農村運動公園あぴか陸上競技場
出場校:沖縄国際大学、鹿児島大学、九州大学、第一工科大学、長崎国際大学、日本文理大学、福岡大学
方式:5000m4組のタイムレースを行い、各大学の上位8名の合計タイム上位1校が本戦出場
昨年の本戦出場校:日本文理大学
今年の本戦出場校:第一工科大学

阿蘇市農村運動公園あぴか陸上競技場は、雄大な阿蘇外輪山に囲まれた競技場だ(撮影・藤井みさ)

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