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特集:いざ、東京オリンピック・パラリンピック

金狙うリレー戦略が代表内定を左右 桐生は100m逃す

日本選手権男子100メートル決勝でゴールする(左から)柳田大輝、小池祐貴、デーデー・ブルーノ、多田修平、桐生祥秀、山県亮太、サニブラウン・ハキーム
日本選手権男子100メートル決勝でゴールする(左から)柳田大輝、小池祐貴、デーデー・ブルーノ、多田修平、桐生祥秀、山県亮太、サニブラウン・ハキーム

 日本陸連は2日、世界ランキングなどによって新たに東京オリンピック(五輪)代表に内定した選手を発表した。これまでの内定選手と合わせ、男子43人、女子22人の計65人が五輪に臨む。女子の選手数が20人を超えるのは初めて。

東海大・デーデーブルーノ、ただただ東洋大・宮本大輔に勝ちたい

 男子100メートルは、五輪参加標準記録を突破し、日本選手権で4位だった小池祐貴(住友電工)が残り1枠に入り、200メートルは補欠登録に回った。男子400メートルリレーには、桐生祥秀(日本生命)、デーデー・ブルーノ(東海大)が選ばれた。女子1500メートルは田中希実(豊田自動織機TC)と卜部蘭(積水化学)が内定し、2人は日本選手として初めて五輪の同種目で代表入りした。田中は5000メートルに続いての代表。また、新谷仁美(積水化学)は女子1万メートルに専念するため、5000メートル代表を辞退した。

■「100mに専念したい」と申し出

 日本陸連の「東京五輪男子400メートルリレー戦略」が、個人種目の代表入りを左右した。

 リレーで金メダル獲得の可能性を高めるため、日本陸連は一部の例外を除き、100メートルと200メートルの両種目でのエントリーを認めていない。そのため、日本選手権の100メートルで4位、200メートルで優勝し、両種目で出場資格のあった小池祐貴は選択を求められた。日本陸連の山崎一彦・トラック&フィールドディレクターによると、本人から「100メートルに専念したい」と申し出があったという。

 この結果、日本選手権200メートルで6位だった飯塚翔太が同種目で代表に選ばれ、日本選手権100メートルで5位だった桐生祥秀はリレーでは代表に選ばれたものの、個人種目での代表入りはならなかった。

 リレーの戦略が個人に選択を迫り、他の選手の代表入りに影響が出る結果になった。山崎ディレクターは「想定内のこと。リレーはチームとしての戦略でメダル獲得を達成する」と、これまでの方針を強調した。

■新たに内定した選手

 【男子】100メートル 小池祐貴(住友電工)▽200メートル サニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)、山下潤(ANA)、飯塚翔太(ミズノ)▽400メートル ウォルシュ・ジュリアン(富士通)▽5000メートル 松枝博輝、坂東悠汰(富士通)▽400メートル障害 山内大夢(早大)▽走り高跳び 戸辺直人(JAL)、衛藤昂(味の素AGF)▽棒高跳び 江島雅紀(富士通)、山本聖途(トヨタ自動車)▽やり投げ 小南拓人(染めQ)▽400メートルリレー 桐生祥秀(日本生命)、デーデー・ブルーノ(東海大)▽1600メートルリレー 川端魁人(三重教員AC)、佐藤拳太郎(富士通)、鈴木碧斗(東洋大)、伊東利来也(三菱マテリアル)

 【女子】1500メートル 田中希実(豊田自動織機TC)、卜部蘭(積水化学)▽5000メートル 萩谷楓(エディオン)▽100メートル障害 寺田明日香(ジャパンクリエイト)、青木益未(七十七銀行)、木村文子(エディオン)▽3000メートル障害 山中柚乃(愛媛銀行)▽20キロ競歩 河添香織(自衛隊)▽400メートルリレー 児玉芽生(福岡大)、鶴田玲美(南九州ファミリーマート)、斎藤愛美(大阪成蹊大)、青山華依(甲南大)、石川優(青学大)

=朝日新聞デジタル2021年07月03日掲載

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