ラグビー

追手門学院大が立正大に快勝し6年ぶりV、7人制大学女子交流大会

ボールを持つ村田が追手門学院大の攻撃を引っ張りMVPに輝いた(撮影・全て朝日新聞社)

第8回大学女子7人制ラグビー交流大会

7月10、11日@立正大学
▽決勝 追手門学院大29-0立正大
▽準決勝 追手門33-0横河武蔵野Artemi-Stars、立正大14-12四国大・ながとブルーエンジェルス合同
▽準々決勝 追手門27-5日本体育大、横河武蔵野14-12東京山九フェニックス、四国大・ながと17-12BRAVE LOUVE、立正大35-7四国大

MVPは村田彩乃

7人制ラグビーの大学女子交流大会が2年ぶりに開かれ、追手門学院大学ビーナスが6年ぶりに優勝した。大会MVPには得点王にもなった村田彩乃(2年、追手門学院)が選ばれた。追手門は堅守を軸に、村田と須田倫代(1年、京都成章)の下級生が攻撃にテンポを生んで危なげなく女王に返り咲いた。

決勝では立正大に快勝し笑顔がはじけた

追手門は5、6月に開かれた国内最高峰の太陽生命女子7人制シリーズでは総合7位だった。強豪に善戦したかと思えば同じ大学チームからの取りこぼしもあり、チーム状態は不安定だった。土井望愛主将(4年、追手門学院)は「相手の気持ちに負けていた。このメンバーでやるのは最後。最後の最後に克服できてよかった」と振り返った。防御の集中力を切らさないために、コミュニケーションをとり続けた。「強みは粘り強いディフェンス。どのチームより粘っこくいこうと思った」。準決勝、決勝は連続零封勝ちで締めくくった。

練習時間を大切に

コロナ禍でどのチームも苦労は続くが、追手門も例外ではなかった。高校との合同練習はできなくなり、少人数での練習を工夫し、それぞれが自らを追い込んだ。けが人も出て、太陽生命シリーズから12人の登録メンバーに満たない選手で戦ってきた。辻本つかさコーチは「ラグビーができるありがたみ、練習ができるありがたみを感じた。土、日は(構内で)活動できないので、平日の時間をいかに使うか。すごく練習時間を大切にした。コロナだったからこそできた」。就任2年目の西村克美監督は「浮き沈みはあったが、辻本先生の指導を学生が消化してくれた。4年生は最後なのでいい締めくくりにしようと臨み、よい結果が出た」と選手たちをほめた。

6年ぶりに優勝した追手門学院大学

新型コロナウイルスの感染が広がった後に入学してきた下級生がチームに勢いを与えた。MVPの村田は「やってきたことが身についた。全員で戦えたことがうれしかった」と言った。「新しく入った須田がめちゃくちゃ強気なので、いい影響を与えている。今までだったら失速していたところも、折れずに『まだいける』とやり返せる」と辻本コーチ。優勝後の円陣で土井主将は泣いて笑って仲間への感謝を口にした。土井主将、堀毛咲良(神戸甲北)、小林詩波(石見智翠館)と3人の4年生も宙に舞い有終の美を飾った。

3人の4年生も次々に胴上げされた

追手門学院大は元男子日本代表の大畑大介さんが客員特別教授を務めていた縁で2013年に女子ラグビー部が創設された。この大会も元々は14年から同大学で始まった。関西の大学女子ラグビーを引っ張ってきたビーナスが復活を告げた。

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