アメフト

Xリーグ開幕 エリアの4位までは自動昇格、ライスボウルは社会人王座決定戦に

ディアーズのディフェンスが厳しい防御で相手ファンブルを誘う(撮影・全て朝日新聞社)

アメリカンフットボールの社会人Xリーグが8月28日、下位「X1Area(エリア)」から開幕した。新型コロナウイルスの収束は見通せないが、2年ぶりの通常開催をめざし、4チームずつ3地区に分かれ、11月下旬まで勝ち点制で各チーム6試合戦う。

白熱の開幕戦

富士通スタジアム川崎での開幕戦は、ディアーズが電通を21-16で振り切った。ディアーズは第1クオーター(Q)にQB大和田昌太郎(慶應義塾大)からWR杉田有毅(明治学院大)へのタッチダウン(TD)パスで先行した。これに対し電通は第2QにWR坂梨陽木主将(早稲田大)のTDで追い上げ、後半にフィールドゴール(FG)で逆転。第4Q1分59秒には新人WR小貫哲(早稲田大)のTDもあり、9点差までリードを広げた。

第2QにTDを決めた電通の坂梨主将

第4Qにディアーズひっくり返す

追い詰められたディアーズはここから反撃。6分50秒にベテランWR前田直輝(立命館大)が右ライン際を走りきってTD。その2分後には大和田が中央左のWR小川悠樹(立教大)へこの試合3本目のTDパスを通して試合をひっくり返した。

3本のTDパスを決めたディアーズQB大和田

ディアーズのDL倉持悠司主将(筑波大)は「リーグ戦が日程通りに開幕できたことにまずは感謝したい。結果が示す通り、実力が足りない。勝ちを拾うことができた。出だしで非常に苦しいゲームを経験したからこそ、これから強くなる伸びしろがあると思い、取り組んでいきたい」と話した。

「さすが、前田さん」

第4Qの前田の走りが、チームに勢いを取り戻した。逆転TDを決めた小川は「前田さんのTD。流れを持ってくるのはあの人で、チームとして上がれた。昨年、けがされて、リハビリを頑張って、短期間で帰ってきて結果を出す。さすが」と日本代表などでも活躍してきたベテランの力をたたえた。

第4Qに逆転TDを挙げたディアーズWR小川

来年から上位リーグ「X1Super(スーパー)」が8チームから12チームになるため、今シーズンはArea12チームのうち上位4位までが自動昇格できる。どのチームも昇格狙いでいつも以上に熱い戦いになりそうだが、小川は「4位まででいいや、という考えでは上がれない。全勝で上がらないといけないと思っている」と力を込めた。

2試合目はブルザイズがブルズに14-7で逆転勝ち。神戸市王子スタジアムでは4years.応援団長のDLコージ・トクダが所属するイコールワン福岡が、アサヒ飲料に試合終了間際に逆転FGを決められて27-29で敗れた。

Superは9月4日開幕、ライスボウルが決勝に

Superは9月4日に開幕、各チーム7試合戦い、上位4チームがプレーオフの準決勝(12月12日)へ進む。長年、国内シーズンの締めくくりで社会人代表と学生代表が対戦してきた新春恒例の日本選手権ライスボウル(2022年1月3日)がXリーグ決勝となる。

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