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特集:いざ、東京オリンピック・パラリンピック

車いすバスケットボール界の「流川楓」 日本男子の若き顔、鳥海連志

トルコ戦で攻め込む鳥海連志(撮影・川村直子)

 初の4強入りをかけて1日夜に豪州と対戦する車いすバスケットボール日本代表の鳥海連志(ちょうかいれんし)(22)には、華がある。

アシストは大学生 車いすバスケ・古沢と高め合った仲間

 鮮やかなバックパスや、車いすの片輪を持ち上げての体を張ったブロック。スピードある切り込みやチェアワークを披露し、次々と得点を決める。26日のコロンビア戦では15得点、17リバウンド、10アシストと、3項目で2桁を記録する「トリプルダブル」を達成した。

 そんな姿が、SNS上でこう称賛されている。

 「流川(るかわ)楓(かえで)のようだ」

 流川とは、1990年代に人気を集めたバスケットボール漫画「スラムダンク」の登場人物。主人公のチームメートでありライバルで、あらゆるプレーをハイレベルでこなす。

 鳥海に、このことを投げかけてみた。「すごくうれしいですけど、流川みたいな華麗な選手というより、泥臭く、ディフェンス面でチームへの貢献度を高めたい」

 鳥海は生まれつき両足ともにすねの骨がなく、義足を着けやすくするため3歳の時にひざ辺りで切断した。左右の手の指の数も少ない。車いすバスケでは選手の障害の程度によって持ち点が決められており、鳥海は比較的障害が重い「ローポインター」。相手の主力選手がゴールへ近づくのを体を張って防ぐなど、数字には表れにくい役割が多い。

 だが、鳥海は持ち前のスピードを生かし、従来のローポインター像にとどまらない活躍を見せている。「攻守両面でリズムを生み出せる。若いけど、強心臓な男。チームの中心選手になっている」と京谷和幸ヘッドコーチ。ベテランの藤本怜央(37)、香西宏昭(33)に頼りがちだったチームに厚みをもたらしている。

 鳥海は17歳でリオデジャネイロ大会に出たが、1次リーグで敗退した。あれから5年。雪辱を期して臨んだ今大会で、チームは2008年北京大会以来3大会ぶりとなる準々決勝進出を果たした。1日、新たな歴史を刻みにいく。

(藤田絢子)

=朝日新聞デジタル2021年09月01日掲載

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