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特集:東京オリンピック・パラリンピック

車いすバスケ日本男子が「銀」 史上初のメダル、米国に4点差惜敗

車いすバスケットボール男子決勝、ゴール下で競り合う藤本怜央(13、撮影・竹谷俊之)

 東京パラリンピック最終日の5日、車いすバスケットボール男子決勝で日本は米国に60―64で惜敗し、銀メダルを獲得した。日本男子のメダル獲得は史上初。米国は2016年リオデジャネイロ大会覇者だった。

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 日本は臆せず戦った。第1クオーター(Q)の立ち上がり。04年アテネ大会から5大会連続出場の藤本怜央の3点シュートで先制すると、一時は8点差にリードを広げた。ただ、米国も早いパス回しと正確なシュート力で追い上げ、前半を27―32で折り返した。

 日本はここで、諦めなかった。第3Qはゴール下でのマンツーマンの守備から速攻に切り替える逆襲が機能した。残り3分51秒で鳥海連志がシュートを決め、41―39と逆転。第3Qを46―45で終えた。だが、第4Q残り5分を切ったあたりから米国選手の守備の圧力がさらに増し、残り4分37秒で逆転を許した。

 試合終了後、日本の主将の豊島英は「チームの目標はメダル獲得だった。それは達成することができて、本当にうれしい。この接戦をできたということで、もう一歩届きそうという希望も見えたので、次の日本代表がこの借りをしっかり返してくれるんじゃないかなと思う」と話した。

 日本は1次リーグA組を4勝1敗で2位通過し、準々決勝で豪州、準決勝では18年世界選手権王者の英国を破って決勝に進んだ。

 日本男子は1976年トロント大会から出場し、過去11大会の最高成績は7位だった。今大会は藤本や4大会出場の香西宏昭といったベテランと、22歳の鳥海ら若い力が一つになって快進撃を続けた。

=朝日新聞デジタル2021年09月05日掲載

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