フィギュアスケート

フィギュア全日本、きょう開幕 羽生結弦、北京五輪かけ今季初登場

22日の公式練習に臨んだ宇野昌磨(撮影・角野貴之)

 来年2月の北京五輪代表最終選考会を兼ねたフィギュアスケートの全日本選手権が23日、さいたまスーパーアリーナで開幕する。五輪の出場枠は男女ともに「3」。優勝すればその時点で決定し、残る2人は今大会の順位や過去の実績などで決まる。

関大・三宅星南「音楽に乗せて物語を表現できるスポーツ」で感動を与えられる選手に

 男子は五輪連覇の羽生結弦(ANA)が今季初戦。22日の公式練習は欠席したが、その後の開会式には参加した。

 今季は右足首を痛め、出場する予定だった11月のグランプリ(GP)シリーズ2試合を欠場。3連覇がかかる北京五輪への挑戦については明言していないが、実績は十分で、代表入りの可能性は高い。前人未到のクワッドアクセル(4回転半)に挑むかにも注目が集まる。

 今季の成績により選考で優位に立つのは、平昌五輪銀メダルの宇野昌磨(トヨタ自動車)と3月の世界選手権で2位に入った鍵山優真(オリエンタルバイオ・星槎)だ。

 GPシリーズNHK杯で優勝した宇野はこの日の練習で4回転ジャンプの感触を確かめた。先週末の練習で右足首を痛めたが、「今日はいつも通りのジャンプが戻っていた」とほっとした様子。「まとめにいくような試合にはせずに、成長できる試合にしたい」。今季のフリーでは4回転を4種類5本投入する高難度の構成で臨んでいる。

 18歳の鍵山はGPシリーズで2連勝。今大会に向けては4回転ループを組み込まず「安定感を高める練習をしてきた」。羽生、宇野に対する意識は変化している。「昨年は追いつけたらいいくらいに思っていたけど、今季は2人を抜かさなければいけない。全力で立ち向かいたい」。この3人をGPシリーズフランス杯2位の佐藤駿(フジ・コーポレーション)らが追う。

 女子は紀平梨花(トヨタ自動車)が欠場して代表入りが絶望的となり、混戦が予想される。NHK杯で優勝した坂本花織(シスメックス)が一歩リードするが、他はほぼ横一線だ。安定感のある三原舞依(同)、平昌五輪4位の宮原知子(木下グループ)、トリプルアクセル(3回転半)を武器にする樋口新葉(明大)と河辺愛菜(木下アカデミー)らが競う。

 アイスダンスは村元哉中、高橋大輔組(関大ク)と、小松原美里、尊組(倉敷ク)が1枠を争う。

(岩佐友)

=朝日新聞デジタル2021年12月23日掲載

in Additionあわせて読みたい