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インターハイで「連合チーム」容認検討 日本高体連、23年度にも

「花園1勝」を目指して練習に励む倉吉東の選手たち=2022年11月26 日午後2時10分、鳥取県倉吉市、清野貴幸撮影

 全国高校総合体育大会(インターハイ)の9競技で、複数の学校でつくる連合チームの全国大会出場が認められる方向で検討が進んでいる。全国高校体育連盟が、早ければ2023年度から導入する。連合チームでの出場は都道府県予選で認められているが、少子化などによる部員不足の中で、競技を続けている高校生に全国大会への門戸を開く狙いがある。

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 対象は水球、バスケットボール、バレーボール、ハンドボール、サッカー、ラグビー、ソフトボール、アイスホッケー、ホッケー。現在のインターハイの開催基準要項は学校対抗を原則としており、部員不足を理由とした連合チームの参加は認められていない。ただ、学校が統廃合されるまでの2年間に限り、連合チームで出場することができる。

 全国高体連によると、競技人口は年々減っている。今年度のラグビー部員は約1万8千人で、03年度比で42%減った。ソフトボールは同期比で男子45%減、女子36%減という。男子は加盟校数がゼロや1校の県も目立っている。バレーボールの女子は21%減った。

 そうした実態を踏まえ、全国高体連は要項を変え、連合チームも全国大会に出場できるようガイドラインの作成を進めている。

 各都道府県予選は、連合チームが珍しくない。

 27日に花園ラグビー場(大阪府東大阪市)で開幕するインターハイの一環、全国高校ラグビー大会。石見(いわみ)智翠館(ちすいかん)が32連覇を果たし、島根県代表で出場するが、予選は事実上なかった。県予選に出場したのは石見智翠館以外に3校の連合チームのみで、試合前に花園出場が決まっていた。鳥取県予選では、倉吉東が試合をすることなく花園出場を決めた。米子工と倉吉総合産業の部員が15人に満たず、正式ではない参考試合しかできなかった。

 全国高体連がかかわらない野球は硬式、軟式とも、連合チームで全国大会に出場することができる。

(清野貴幸)

=朝日新聞デジタル2022年12月21日掲載

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