陸上・駅伝

男女混合駅伝で日体大が初優勝 アンカーの尾方唯莉「仲間が出迎えてくれてうれしい」

初優勝のゴールテープを切る日本体育大の尾方(すべて撮影・井上翔太)

第3回全国招待大学対校男女混合駅伝

2月19日@長居公園(大阪)6区間20km
優勝 日本体育大学(初)1時間00分50秒
2位 関西大学  1時間01分12秒
3位 中央大学  1時間01分17秒
4位 順天堂大学 1時間01分35秒
5位 城西大学  1時間01分35秒
6位 立命館大学 1時間02分24秒
7位 筑波大学  1時間02分40秒
8位 東洋大学  1時間02分50秒
9位 拓殖大学  1時間03分08秒
10位 立教大学  1時間03分48秒

男女3人が交互に襷(たすき)をつなぎ、計6区間で争われる第3回全国招待大学対校男女混合駅伝が2月19日、大阪の長居公園であり、日本体育大学が1時間00分50秒で初優勝を飾った。トップと14秒差の2位で襷を受けたアンカーの尾方唯莉(2年、東海大熊本星翔)が逆転。3連覇をめざした順天堂大学は4位だった。

富永椋太が1区区間賞で流れを作った

順天堂大の伊豫田達弥(4年、舟入)や中央大学の千守倫央(4年、松山商)といった有力選手が並んだ1区。区間賞を獲得したのは、日本体育大の富永椋太(2年、鉾田一)だった。関西大学の谷村恒晟(1年、愛知)や京都産業大学の中村光稀(2年、和歌山北)といった関西勢とのラスト勝負を制し、2区の柳井桜子(1年、大阪薫英女学院)へ。チームにいい流れを作った。

レース展開が動いたのは男子最長区間5kmの3区だった。中継所の時点でトップ日本体育大の廣澤優斗(4年、真岡)と過去2回の大会を制した順天堂大、野村優作(4年、田辺工)との差は22秒。4番手につけていた野村がその差を詰めてきた。廣澤は、5000mで13分51秒87の自己ベストを持つ関西大のエース亀田仁一路(3年、姫路商)と競り合っていたが、一気に野村にまくられた。

1区区間賞の富永(左)から襷を受ける柳井

「20~30秒ぐらいなら取り返せる」と想定

2位でスタートしたアンカーの尾方と、前を行く順天堂大の差は14秒。チーム内では「最後の区間で20~30秒ぐらいであれば、取り返せる」と想定していた。尾方は2km付近で順天堂大をとらえ「あとは離してゴールするだけ。自分のリズムで行った方がいい」と並走することもなく、前に出た。大学女子駅伝界は近年、名城大学が圧倒的な強さを誇っていることもあり、尾方は優勝のゴールテープを初めて切った。「うわー、こういう感じなんだ、と思いました。自分は後半に走る機会があまりないので、仲間が出迎えてくれてすごくうれしかった」と喜びを語った。

練習は男女で別々のため、普段は少し話をする程度で、ほとんど交流がない。ただ尾方は、男子のこれまでの活躍に刺激を受けてきた振り返る。「箱根駅伝の予選会でも(75回連続出場中で)プレッシャーがある中で走っている姿を見てきて、自分たちも『駅伝を頑張ろう』と思いますし、記録を出したときは同じ練習場所での頑張りを見ているので、勇気づけられます」。昨年の全日本大学女子駅伝は6位に終わり、富士山女子駅伝は2年連続で3位と悔しさを味わってきた。尾方にとっては、今後のレースや駅伝に弾みをつけたいタイトルとなった。

この初優勝を今後の飛躍につなげたい

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