陸上・駅伝

山縣亮太が4月に復帰戦 世界選手権は「こだわらない」 視線は五輪

オンライン会見を行った山縣(撮影・藤原伸雄)

 陸上男子100メートル日本記録保持者の山縣亮太(30)=セイコー=が20日、オンライン会見を開き、今季の抱負などを語った。

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 2021年秋に右ひざを手術した影響で、昨年のレース出場はなし。4月2日の東京六大学対校大会(東京・国立競技場)で実戦復帰を予定しており、「100メートルで何秒、200メートルで何秒という目標ではなく、1シーズン走り切ってパリ五輪につなげたい」と語った。

 山縣は22年を「土台作りに必要な1年間だった」と表現した。昨年8月の北海道合宿が久しぶりの屋外トラック上での練習となり、同12月は沖縄で約2週間にわたり強度の高い練習に取り組んだという。今年2、3月の合宿も経て、現在の仕上がり具合は「6、7割くらい」だという。

 復帰レースを予定する東京六大学対校では主戦場の100メートルではなく、200メートルに出場する。山縣は「手術明けのレースなので気持ちよく、緩やかにシーズンインしたかった」などと理由を説明し、100メートルよりも強い負荷がかからない200メートルを復帰初戦の舞台に選んだ。

 今年は8月に世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)、秋にはアジア大会(中国・杭州)といった大きな国際大会が控える。ただ、山縣は「結果的に出られたらいいが、そこにはこだわりすぎずやっていきたい」と、あくまで来年のパリ五輪に照準を合わせることを強調した。

 4月29日に地元・広島である織田記念が100メートルの復帰戦になる見込みだ。

=朝日新聞デジタル2023年03月20日掲載

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