陸上・駅伝

特集:第92回日本学生陸上競技対校選手権大会

110m障害で村竹ラシッドが日本タイ記録、12秒台も「見えた」

男子110mハードルで日本記録タイをマークした村竹ラシッド(撮影・辻隆徳)

 陸上の日本学生対校選手権第3日は16日、埼玉県熊谷市の熊谷スポーツ文化公園陸上競技場であり、男子110メートル障害決勝で村竹ラシッド(21)=順天堂大学=が、学生新記録をたたき出し、大会2連覇を達成した。

順大・村竹ラシッドが13秒04の日本タイ記録 肉離れで離脱中に見直した「体と技」

 日本タイ記録の13秒04(向かい風0・9メートル)。

 今夏の世界選手権で5位入賞を果たした大学の先輩・泉谷駿介(23)=住友電工=の持つタイムに並んだ。

 レース後の報道陣との主なやりとりは以下の通り。

 ――率直な心境は

 やっとここまで来られたなという感じです。

 ――フィニッシュ前にガッツポーズをした

 これはもういったな(勝ったな)と思って。記録のことは考えていなかった。

 ――レースを振り返って

 スタートですごく鋭く出られて、あんまりハードルに(足を)ぶつけることもなかったのでスムーズにいけた。中盤からスピードに乗って、それを維持してゴールできた。総じて流れは良かったかなと思います。

 ――記録は狙っていたのか

(13秒)15くらいが出たらいいなと思っていたので、ちょっとびっくりですね。

 ――記録が出た要因は

 肉離れから復帰して、試合も2戦積んで、ダイヤモンドリーグで少しは渡り合えたことが自信にもなりましたし、応援団が盛り上げてくれたので気持ち良く走れた。

 ――今季身につけたパワーが走りにつながった

 ウェートトレーニングを多めにやってきて、かなり実戦に生かせるようになった。うまくかみ合えば(13秒)09とか08くらいは出るかもしれないと、福井の大会やダイヤモンドリーグでも思っていた。

 ――筋力を上げて走りで一番変わったことは

 バーベル上げをやっていて、去年は80キロが精いっぱいだったが、ついこの間100キロを上げられるようになった。着実にパワーはついてきた。スタートの1歩目、2歩目、3歩目と力強く、かつ、キレのある動きができるようになった。

 ――泉谷選手について「追いかける立場」と話していたが、並んだ。心境の変化はあるか

 あんまり変わってないです。まだ1本(13秒0台を)出しただけ。泉谷選手はコンスタントに出している。自分もコンスタントに出さないと本来の意味で並んだとは言えない。

 ――12秒台は見えたか

 見えました。手が届きそうな距離ですけど、もう一段階何かがほしいなと思います。

=朝日新聞デジタル2023年09月16日掲載

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