陸上・駅伝

特集:第55回全日本大学駅伝

全日本大学駅伝 出場27チームのエントリーメンバー、10000mの平均タイムは?

エントリー時点で1000mの持ちタイムが最も早かった駒澤大の鈴木芽吹(撮影・藤井みさ)

11月5日の開催が迫る第55回全日本大学駅伝。この記事では10月11日に提出されたチームエントリー時の選手の申告タイムから、10000m平均タイムを算出して紹介する。

※チームエントリー16人中、5000mのタイムを申告した選手は除き、10000mのタイムをもつ選手の平均となる。()は昨年のエントリー時の平均タイム。

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10000m平均最速は中央大学

平均が28分台のチーム 
中央大学   28:44.13 (28:50.52)
青山学院大学 28:55.44 (28:52.38)
國學院大學  28:57.85 (28:56.31)
東海大学   28:59.12 (29:17.67)

全27チーム中、10000mの平均タイムが最も速かったのは中央大学。持ちタイムが28分台の選手は申告した16人のうち14人と、27チームの中で最多人数を誇る。タイム1、2番手は、Wエースの中野翔太(4年、世羅)、吉居大和(4年、仙台育英)。10月に10000mで28分台をたたき出した本間颯(1年、埼玉栄)と柴田大地(1年、洛南)のルーキーコンビもチームを勢いづけている。

中央大「Wエース」の一人・中野翔太(撮影・井上翔太)

次いで、青山学院大学。関東インカレ2部5000m日本人トップの鶴川正也(3年、九州学院)や、原晋監督から「駅伝男」と称される佐藤一世(4年、八千代松陰)などの実力者がそろう。10月の出雲駅伝は5位と優勝争いに絡むことができなかったが、侮れない。

そして國學院大學。昨年、過去最高順位の2位で伊勢路を駆け抜けた國學院は、出走した8人中4人が残る。3本柱の1人、平林清澄(3年、美方)が7月のホクレン・ディスタンスチャレンジ網走大会で27分台をマークし、今年も戦力は十分だ。

前回の全日本で5区区間賞を獲得した國學院大の青木瑠郁(撮影・古沢孝樹)

平均が29分台のチーム 
駒澤大学   29:00.28 (29:01.79)
創価大学   29:01.68 (28:52.51)
順天堂大学  29:14.92 (28:56.60)
東洋大学   29:17.68 (29:07.04)
城西大学   29:18.90
早稲田大学  29:24.01 (29:19.25)
帝京大学   29:24.56
東京国際大学 29:25.56 (29:06.25)
国士舘大学  29:34.94
東京農業大学 29:35.37
日本学連選抜 29:47.34 (30:06.66)
大東文化大学 29:58.28 (29:34.53)

前回大会と同じく、全日本大学駅伝に出場する関東地区の大学はすべて、チームメンバーの平均タイム29分以下だ。10月の出雲駅伝を制した駒澤大学は、昨年欠場したエースの鈴木芽吹(4年、佐久長聖)が今年は快調。篠原倖太朗(3年、富里)も出雲駅伝で区間賞と強さを見せる。駅伝出走経験のある4年生、昨年から活躍が目覚ましい佐藤圭汰(2年、洛南)、伊藤蒼唯(2年、出雲工)、山川拓馬(2年、上伊那農)の2年生3人も順当にエントリーし、充実の布陣だ。

創価大学は申告16人中8人が28分台、リーキー・カミナ(3年、チョメ)が27分台を持つ。東洋大学はエース松山和希(4年、学法石川)が復活したほか、駅伝経験豊富な選手が多い。関東地区選考会トップ通過の城西大学は、出雲駅伝で3大駅伝初の表彰台となる3位の結果を残し、流れに乗る。

創価大の吉田凌は関東インカレ男子2部ハーフマラソンで3位に入った(撮影・井上翔太)

平均タイムが30分以降のチーム 
東海学連選抜 30:21.91 (30:34.41)
関西学院大学 30:30.44 (30:50.14)
大阪経済大学 30:34.21 (30:51.24)
立命館大学  30:38.93 (30:28.98)
関西大学   30:44.16
札幌学院大学 31:15.76 (30:58.94)
名古屋大学  31:28.14
環太平洋大学 31:33.08 (31:07.97)
鹿児島大学  31:48.91
新潟大学   31:49.37 (32:03.05)
東北学院大学 32:33.86

30分台で最も速い平均タイムを持つチームは東海学連選抜。チームでの出場はかなわなかったものの、東海地区選考会で上位の成績を残した実力者たちの走りが見られる。地元出身の選手が多くそろうことにも注目だ。

上位8名の平均も中央大学が最速

全日本大学駅伝は8区間で争われるため、実際に走るのは各チーム8人。そこで上位8人の平均タイムも算出した。

8人平均が28分台のチーム
中央大学   28:23.94 (28:27.36)
駒澤大学   28:30.13 (28:24.29)
創価大学   28:31.04 (28:26.03)
青山学院大学 28:31.42 (28:32.67)
國學院大學  28:32.37 (28:37.03)
東海大学   28:37.92 (28:40.10)
大東文化大学 28:41.72 (28:45.92)
東京国際大学 28:47.33 (28:38.16)
城西大学   28:50.67
東洋大学   28:51.48 (28:50.75)
順天堂大学  28:51.57 (28:35.19)
早稲田大学  28:54.97 (28:48.82)
東京農業大学 28:57.19
帝京大学   28:59.18

8人平均でも最速となったのも中央大学で、28分23秒94。駒澤大学、創価大学、青山学院大学と続き、昨年2位の國學院大學や4位の順天堂大学なども優勝をうかがう。

関東インカレ男子2部5000mに出場した青山学院大の鶴川正也(撮影・井上翔太)

8人平均が29分台のチーム

日本学連選抜 29:08.11 (29:13.81)
国士舘大学  29:11.76
立命館大学  29:44.93 (29:55.75)
大阪経済大学 29:58.26 (30:12.71)

29分台のチームは日本学連選抜、国士舘大学に加え、立命館大学と大阪経済大学の関西勢が入る。関西勢はどちらも、昨年に比べて平均タイムが10秒以上縮まっており、今年こそ関東勢の壁を越えたい。

8人平均が30分台以降のチーム 

東海学連選抜 30:01.44 (30:22.47)
関西大学   30:06.79
関西学院大学 30:07.99 (29:55.16)
札幌学院大学 30:30.97 (30:44.78)
名古屋大学  30:31.28
環太平洋大学 30:54.65 (30:49.18)
鹿児島大学  30:59.03
新潟大学   31:13.95 (31:25.87)
東北学院大学 32:33.86 ※上位6人のタイムで算出

今年は国立大学が3校出場、ライバル意識を持ちながら競い合う。39大会ぶり出場の鹿児島大学をはじめ、東北学院大学が13大会ぶり、名古屋大学が11大会ぶり、関西大学が7大会ぶりと各地区、久しぶりに出場を決めた大学の活躍にも目が離せない。

10000m上位10選手

駒澤大学・鈴木芽吹(4年、佐久長聖)
27分41秒68

駒澤大学・篠原倖太朗(3年、富里)
27分43秒13

創価大学・リーキー・カミナ(3年、チョメ)
27分50秒66

國學院大學・平林清澄(3年、美方)
27分55秒15

早稲田大学・石塚陽士(3年、早稲田実)
27分58秒53

東京国際大学・アモス・ベット(1年、イテンミックスデイ)
27分59秒45

中央大学・中野翔太(4年、世羅)
28分00秒86

東京農業大学・前田和摩(1年、報徳学園)
28分03秒51

中央大学・吉居大和(4年、仙台育英)
28分03秒90

東海大学・石原翔太郎(4年、倉敷)
28分05秒91

持ちタイム1、2位は駒澤大の鈴木芽吹と篠原倖太朗。昨年度3大駅伝三冠のエースがやはりトップに。東京農業大学の前田和摩は1年生ながら、シード校のエースと肩を並べる。

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