柔道

特集:パリオリンピック・パラリンピック

柔道・斉藤立、3位決定戦で一本負け 親子でメダルとはならず

柔道男子100kg超級の準決勝で敗れて悔しがる斉藤立(撮影・長島一浩)

 柔道界初の親子でのメダルはならなかった。男子100キロ超級の斉藤立は3位決定戦で敗れ、「ほんとにほんとに情けない気持ちでいっぱいです」。

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 準決勝。191センチ、170キロの巨体が畳に転がされた。5月にあった世界選手権王者の金民宗(韓)の背負い投げで一本負け。2分45秒で敗戦が決まると、頭を抱え、顔をしかめた。

 父は1984年ロサンゼルス五輪、88年ソウル五輪の男子95キロ超級で2大会連続金メダルの斉藤仁さん(故人)。豪快な投げ技を得意とした父から習った投げを武器に、今大会を順調に勝ち上がっていた。

 初戦の2回戦は五輪2階級王者クルパレク(チェコ)に、内股で一本勝ち。準々決勝はキューバの選手と8分を超える熱戦となったが、組み手で丁寧に圧をかけ続け、最後は再び内股で決めた。

 準決勝敗退から約50分後に行われた3位決定戦は立て直すことができなかった。ウズベキスタンの選手に払い巻き込みで技ありをとられ、寝技に持ち込まれて関節をとられて一本負け。

 「応援に来てくれた家族に対して、諦めたら申し訳ないという気持ちでやったんですけど、力不足。応援してくれた方に申し訳ない気持ちしかない」と自分を責めた。

(藤田絢子)

=朝日新聞デジタル2024年08月03日掲載

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