野球

慶大の清原、敗北寸前で同点の初本塁打 元プロの父・和博さん見守る

本塁打を放ったボールを手にする慶應義塾大の清原正吾(撮影・高億翔)

 東京六大学野球の秋季リーグが神宮であり、慶大は明大と3―3で引き分けた。プロ野球西武などで活躍した清原和博さんを父に持つ清原正吾(4年、慶応)が、敗北寸前の九回2死にリーグ初本塁打となる同点ソロを放った。

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 慶大は今季、開幕カードの立大戦で1勝2敗。清原は3試合で打点ゼロだった。「自分の仕事ができず悔しい」とこぼしていた。

 4番としての気負いが重圧となり、この日も3打席目まで無安打で2三振。1点を追う九回の第4打席では、「楽しむしかない」と開き直ったという。センター返しを心がけ、初球のカットボールを振り抜いた。伸びた打球はバックスクリーン左へ飛び込んだ。

 大いに沸いた観客席には、父・和博さんが観戦に来ていた。「どうだ」という思いで指さした先で、父は目頭を押さえていた。大学野球を始めたときから、「両親に本塁打ボールを渡す」のが目標だったという。

 今季めざすのはリーグ優勝を果たして、神宮大会で日本一になること。その先に強打者の父を追い、プロになることを見据えている。

(高億翔)

=朝日新聞デジタル2024年09月28日掲載

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