陸上・駅伝

特集:第50回全日本大学駅伝

全日本大学駅伝ぐるぐるグルメ 名古屋・松阪編

駅伝観戦がもっと楽しくなるグルメたちを一気に紹介!

11月4日に迫る全日本大学駅伝。名古屋市の熱田神宮から三重県伊勢市の伊勢神宮までの8区間106.8kmで、全27チームがしのぎを削る。昨年は神奈川大が20年ぶりに優勝を飾り、順天堂大の塩尻和也(4年、伊勢崎清明)の10人抜きや早稲田大がシード権を失うなどのドラマもあった。今年はどこでどんな物語が生まれるのか。

テレビ観戦もいいが、ぜひ一度は生で観たい。テレビには映らない選手の力走や沿道で声を枯らす応援団の姿、選手を必死にサポートするスタッフの頑張り。生で観戦しなければうかがい知れないたくさんのドラマがある。何より熱気は現地でしか味わえない。

駅伝観戦の楽しみのひとつが、ご当地グルメ。肉、モーニング、うどん……ほか、名古屋、松阪、伊勢は美味しい食の宝庫。ということで、駅伝観戦に欠かせないご当地グルメをリサーチしました。まずは、名古屋のモーニングと、「松阪牛」でおなじみの三重県松阪市にある肉の名店を紹介します。

7:00の応援合戦、8:05のスタート後に喫茶店モーニング

全日本大学駅伝の朝は早い。熱田神宮西門からのスタートは8時5分。その前に見逃せないのが、各大学が総力を結集する応援合戦だ。スタートの1時間前。学生服でビシッと決めるリーダーと華やかなチアリーダーたちの気合いの入った応援には、否が応でも気分が熱くなる。競っているのは選手だけではない。応援団も大学のプライドをかけて競っているのだ。この応援合戦からスタートまで見た後は、きっと体が冷えているはず。アツアツの珈琲とモーニングで体を芯から温めに、名古屋駅近くの喫茶店に向かおう。

「コンパル」名物のエビフライサンド

名古屋のモーニングは全国的に有名だ。ドリンクを頼むとパンとゆで卵の食べ放題がつくケーキカフェ「シャポーブラン」や、コーヒーにきつねうどんがつく喫茶店「グリーンカフェ」などバラエティに富んでいる。名古屋駅の地下街にある「コンパル メイチカ店」は、地元のみなさんにも観光客にも人気の喫茶店。昭和22年創業の「コンパル」は市内に9店舗をかまえる。

メイチカ店は、伊勢方面に向かう近鉄名古屋駅と地下通路でつながる便利な立地。駅伝のゴール地点である伊勢に向かう前に立ち寄るにもバッチリだ。新聞を広げる常連客や、散策前の腹ごしらえに訪れる観光客でいつも賑わいをみせている。テキパキとオーダーを聞いては厨房に戻っていく黒スーツの店員の手際よさも、見ているだけで爽快だ。

ここでオーダーしたいのはエビフライサンド(税込み930円)。週末には250食以上も出る名物サンドだ。三等分に輪切りにされたエビフライにからむ自家製タルタルソース、キャベツのドレッシング、玉子についた自家製のケチャップが三位一体となり、よく調和した濃い味を生む。アツアツのコーヒーとともに朝の冷えた体をあたためたい。事前に電話をしておけばテイクアウト用に取り置きもしてくれるので、伊勢に向かう方は近鉄特急の中でいただくのもアリだ。

INFORMATION

「コンパル メイチカ店」

住所:愛知県名古屋市中村区名駅3-14-15 メイチカ 名駅地下街

営業時間:8:00~21:00(20:45LO)

定休日:無休

電話:052-586-4151

コーチン玉子サンド税込み630円、コーヒー税込み400円ほか

“一日中モーニング”で有名な「リヨン」の小倉あんプレスサンド

名古屋には小倉あんをトーストにのせたメニューが定番である。この名古屋独特の文化をさらに進化させた変わり種が、小倉あんをホットサンドにした小倉あんプレスサンドだ。名古屋駅から歩いて5分ほどのモーニング喫茶「リヨン」。名鉄百貨店前にある巨大マネキン・ナナちゃんからも近い「リヨン」では、朝だけでなく一日中モーニングをいただける。

現在店に立つ川合正樹さんの父が終日モーニングを考えたのはおよそ20年前。「モーニングを食べたいお客さんがいるのにモーニングタイムにちょっと間に合わないから出せない、と言うのが忍びない」という人情から始めた。 口コミでその噂は広がり“モーニング文化の革命児”とも言われ一躍有名店になった。

小倉あんプレスサンドは、ホットプレスされたパンと小倉あんが絶妙な温かさとなり、甘さと香ばしさをより引き立てる。甘さは控えめなので甘党でなくともいけるサンドだ。フルーツプレスサンドや野菜サラダプレスサンドなど人気メニューも多いので、数人で訪れた際にはいろんなサンドをシェアして楽しむのもいい。

INFORMATION

「リヨン」

住所:愛知県名古屋市中村区名駅南1-24-30 三井ビル別館B1F

営業時間:8:00~18:00

定休日:無休

電話:052-551-3865

小倉あんプレスサンド+コーヒー税込み410円

松阪で“まぼろしのホルモン”に出会う

名古屋から電車で約1時間半。伊勢から電車で約15分。三重県の松阪駅付近は、全日本大学駅伝の7区にあたる。松阪といえば松阪牛。「和田金」「牛銀」といった高級店もあるが、ぜひ足を運びたいのが焼肉とホルモンの「一升びん」。

松阪牛ホルモンの名店「一升びん」

松阪市内をはじめいくつか店舗を構える「一升びん」。発祥店の平生町店はレトロな店構えがまず気分を高めてくれる。カウンター席とテーブル席があるが、ぜひ七輪を並べたカウンターに着席したい。ここで焼くのは、きめ細かいキレイな霜降りの松阪牛サーロインや、カルビ、バラなど。松阪牛は値段が高い……、の常識をくつがえす安めの価格設定がなんとも嬉しい。

そしてマストで注文したいのが、松阪牛のホルモン。県外に流通することがほとんどない代物で、別名“まぼろしのホルモン”と呼ばれている。あっさりとした脂で旨味と甘みがぎゅっと凝縮。数十種類の食材を使用した秘伝の味噌ダレをつけて存分に味わいたい。カウンターで食べることで、隣の常連客と気さくに話ができたり、スタッフの肉講義を聞けたり。地元民に愛されるお店に寄ることは、旅の醍醐味であり気持ちを高めてくれる。

INFORMATION

「一升びん」

住所:三重県松阪市京町1-6F

営業時間:16:30~23:00(22:30LO)、土日祝11:00~15:00(14:30LO)、16:30~23:00(22:30LO)

定休日:月曜(祝日の場合は火曜休み)

電話:0598-23-9689

松阪肉セット(4種セット)3000円、松阪肉特選(サーロインまたはリブロース)2480円、松阪牛ホルモン780円ほか(すべて税別)

次回は伊勢編を紹介します。

【そのほかの編集部おすすめグルメ

=名古屋エリア=
・宮きしめん 神宮店
熱田神宮の境内にあるきしめん屋。コシのある麺とかつおだしをベースにしたつゆは体を芯から温めてくれる。朝9時から営業。

・味仙 今池本店
名古屋名物・台湾ラーメンの店。唐辛子と挽き肉を炒めた台湾ミンチと青ネギ、モヤシが入った、醤油ベースのラーメンは辛いもの好きにはたまらない。

=松阪エリア=
・駅弁のあら竹
松阪の名物駅弁「松阪名物黒毛和牛 モー太郎弁当」は、妙にリアルな牛の顔をした黒い蓋がインパクトあり。蓋をあけると黒毛和牛のすき焼きがびっしり。

・元祖ホルモン 脇田屋本店
上で紹介した一升びんとともに、地元客に愛される焼肉店。昔ながらの雰囲気と、七輪の炭火で炙るスタイルも人気。

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