コラム

特集:第50回全日本大学駅伝

全日本大学駅伝ぐるぐるグルメ 伊勢編

全日本大学駅伝ぐるぐるグルメ 伊勢編
伊勢には名物グルメがたくさん。こちらは伊勢の門前町「おはらい町」

前回の名古屋・松阪編では、名古屋のモーニング喫茶と松阪のホルモンが美味しい焼肉店などを紹介しました。第2弾では、駅伝のゴール地点、伊勢の名物グルメを巡ります。門前町の食べ歩きグルメから伊勢うどん、絶品の海鮮料理がいただける地元の名店まで。駅伝の後先に立ち寄りたい店はこちらです。

駅伝のゴール前後に、門前町で食べ歩き

駅伝のゴールは伊勢神宮内宮宇治橋前。ここを起点に五十鈴川と並行する約800mの道が伊勢神宮の門前町、おはらい町だ。風情ある木造建築のみやげ物屋、老舗和菓子屋、料理屋などが石畳の左右に並び、多くの参拝客をもてなしてきた。この一角に「おかげ横丁」もある。江戸から明治にかけての伊勢路の代表的な建築を移築・再現し、散策する観光客でいつも賑わっている。

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ミンチカツ(右)と少し小ぶりなコロッケは食べ歩きにぴったり

おはらい町とおかげ横丁を歩いていると分かるのが、食べ歩きグルメの充実ぶり。「だんご屋」のみたらし団子、「豆腐庵 山中」のおとうふソフト、「若松屋」のチーズ棒など、人気のグルメがそろう。そのなかでもとくに人気の店が、和牛の老舗「豚捨」だ。インパクトのある店名の由来には、ある客がここの牛肉を食べたときに「豚なんか捨てちまえ!」と投げ捨てたことから、という説もある。それほど、ここの牛肉が美味しいということだ。

和牛専門店として5店舗を展開するが、おかげ横丁店の一番の売れ筋はコロッケ。サクッとした衣、香辛料を最小限にとどめて肉の旨味とじゃがいもの甘さで勝負するタネ。食べ歩きにぴったりな、少し小ぶりなサイズが嬉しい。コロッケと双璧をなすミンチカツは一口食べれば牛の濃厚な風味が口の中に広がる。毎年、全日本大学駅伝当日には、大学のスタッフやOBOGも買いに来るとか。店内で食べられる伊勢牛の牛丼や牛鍋も、時間をみつけて食べてみたい。

INFORMATION

「豚捨」

住所:三重県伊勢市宇治中之切町52

営業時間:9:00~17:00(4月~9月は~18:00)

定休日:無休

電話:0596-23-8802

コロッケ100円、ミンチカツ150円、牛丼1000円、牛鍋(杉)2260円(すべて税込み)

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へんば餅は焼き目の香ばしさもクセになる

伊勢街道は別名「餅街道」とも呼ばれ、多くの名物餅が揃う。江戸時代より伊勢神宮に向かう参拝客が休憩するための茶屋が、たくさん並んでいた。豊臣秀吉が好んだという焼き餅を扱う伊勢の「太閤餅 本店」、牛の舌のような形をした餅で有名な四日市「なが餅 笹井屋」、熱田神宮詣の定番「きよめ餅総本家」をはじめ、伊勢に4店舗をかまえる「へんばや商店」もそのひとつ。

看板商品の「へんば餅」は、かつてお伊勢参りの道中で、馬を返すときに振る舞われた茶菓子だったので返馬(へんば)という名がついた。生地と餡をつくるのは熟練の職人のみ。日々の微妙な温度や湿度の変化をとらえ、同じ味をだすように水の量、蒸し時間を細かく調整する。上質な上新粉を使用した生地の団子のような食感、口どけのよいこし餡の甘み、生地の裏表につく焼き目の香ばしさが口の中に広がる。もち米を使用した独特の歯ごたえを楽しめる「さわ餅」も素朴な餅の味わいでおすすめだ。

INFORMATION

「へんばや商店」

住所:三重県伊勢市宇治浦田1-149-1

営業時間:9:00~17:00(イートイン~16:30)

定休日:月曜(祝日の場合は火曜休み)

電話:0596-25-0150

へんば餅2個160円、15個箱入り1300円、さわ餅2個280円(すべて税込み)

真っ黒なタレの伊勢うどんは外せない

極太の麺に、たまり醤油ベースの真っ黒な汁をかける伊勢うどん。江戸時代よりもっと前に、農民が味噌たまりをつけて食べていたうどんを改良したのがルーツと言われている。伊勢うどんという名が正式名称になったのは1972年。地元の飲食業組合によって付けられた。そのきっかけを作ったのが永六輔と言われている。伊勢で食べたうどんを気に入った永が、エッセーやラジオで伊勢うどんの名を広めたという。彼のお気に入りの店は、近鉄宇治山田駅近くにある「ちとせ」だった。

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太麺を漆黒のタレにからめて食べる。写真は「天ぷら伊勢うどん」

「母が店を切り盛りしていたときに、永さんがよくいらっしゃっていました」と話すのは、5代目店主の岡部好男さん。50年以上前、ここ「ちとせ」で永六輔は伊勢のうどんを初体験。以降、贔屓に通い続けた。ちとせのタレは、昆布やかつお節、さば節などからダシを取り、たまり醤油とあわせて3日ほど寝かせる。するとまろみが出てくる。そこにもちもちの太麺をあわせ、刻んだネギをかけて出来上がり。

「永さんが食べていた頃と味も盛り付けも同じはずです」といううどんは、甘みのある黒々としたたまり醤油の汁が麺によく絡み、味の相乗効果を生む。天ぷらのせを頼めば、衣にもタレの味がプラスされ、濃い味好きには堪らない。岡部さんは昔から通う客に「いつ来ても変わらへん味で、美味しいわぁ」と言われるのが何より嬉しいと人懐っこい笑顔で話す。岡部さんの人柄、昔ながらの店の雰囲気も、ここのうどんのスパイスになっている。

INFORMATION

「ちとせ」

住所:三重県伊勢市岩淵1-15-11

営業時間:10:00~14:00、16:00~18:00

定休日:火曜、水曜

電話:0596-28-3879

伊勢うどん500円、天ぷら伊勢うどん800円ほか(すべて税込み)

風情ある蔵の町で食べる、絶品海鮮料理

近鉄宇治山田駅より15分ほど歩くと、川に沿って蔵や商家など昔ながらの面影を残す町がある。江戸時代より問屋街として栄え、“伊勢の台所”と呼ばれていた河崎町だ。いまもその歴史ある景観は地元住民によって守られ、蔵を改装した雑貨屋や土産物屋、カフェ、レストランが並ぶ。その一角に、全国から客が訪れる居酒屋がある。

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地元の海の幸と地酒で、伊勢の夜を楽しむ

河崎町を訪れたのは、9月の台風前夜の18時。雨風が強く人通りもない。こんな悪天候でもその店は予約でほぼ満席だった。それが「虎丸」だ。白壁のモダンな外観の蔵。石造りの蔵を改装した店内は天井が高く、木の梁が適所に配置された洗練の佇まい。旨い魚に徹底的にこだわり、不漁のときは店を開けず、ネタがなくなれば早じまい。「毎日本当におすすめのものしかメニューに並べません。料理人として当たり前のこと」と気持ちよく言い切る、生まれも育ちも伊勢の大将は自ら漁にも出る。その伊勢湾で捕れた魚をここで食べるため、全国から客が訪れる。

まず頼みたいのは、天然魚のみを使う“本日のお造り”。取材当日は、クエの昆布〆、メイチダイ、生マグロなど8種盛り合わせを注文。贅沢に厚切りされた刺身は、新鮮さと魚本来の甘みがたっぷりで、箸が止まらない。ほかにも、煮付け、焼き、フライなど、どの魚料理も絶品。三重県産の酒もたくさん揃っている、地のものを存分に味わいつつ伊勢の夜を満喫したい。

INFORMATION

「虎丸」

住所:三重県伊勢市河崎2-13-6

営業時間:17:00~22:00(ただし、ネタ切れ次第終了)

定休日:火曜(いい魚がない場合休み)

電話:0596-22-9298

本日のお造り盛り合わせ8種2人前4060円、自家製海鮮コロッケ860円、松阪牛入りミンチカツ650円ほかメニュー・価格は季節、日により変更あり(すべて税抜き)

【そのほかの編集部おすすめグルメ】

・伊勢角屋麦酒 内宮前店
おはらい町で人気のクラフトビール屋。樽生の地ビールと牡蠣が食べられる。飲み比べセットもあり。

・まんぷく食堂
こちらの「からあげ丼」は伊勢市民のソウルフードとも言われるB級グルメ。白米のうえに唐揚げをのせて、さらに卵でとじる。胡椒のスパイシーさが癖になる。

・岩戸屋
伊勢神宮内宮宇治橋前から歩いて30秒のところにあり、伊勢の地酒や土産物を買うのに便利な立地。お土産屋と食事処を併設している。

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