ラクロス 同志社、辛勝で関西2連覇に王手
同志社にとって関大との対戦は8月11日、今シーズンの初戦以来だ。そのときは13-3と大勝していたが、準決勝での対戦は接戦となり、何とか1点差で決勝へ進んだ。
試合開始早々に先制点を許した同志社だったが、7分間の攻防の末、ついにMF山本菜々恵(4年、同志社)が動いた。フェイントを使ったワンで決め、同点とした。しかしフリーシュートで決められ、1点ビハインドへ逆戻り。そこで流れを変えたのがAT内海敦公(あつこ、4年、豊中)だ。鋭いシュートを決め、エースの実力を発揮した。2-2となり、同志社が勢いに乗る。MF福地梨紗(2年、同志社)がワンを決めた後、山本、MF長瀬涼音(すずね、3年、同志社)がフリーシュートを決め、5-2と点差を広げる。1回生のAT石井柚奈(ゆずな、横浜市立東)もファウルでのチャンスを決めきり、6-2と勢いは止まらない。内海の一撃をきっかけに波に乗った同志社は、4点リードで前半を終えた。
後半開始早々、またも関大が1点目を決め、6-3となる。MF梅原有紀(4年、同志社香里)がフリーシュートを決めて4点差に戻すも、今度は関大にフリーシュートを決められ、7-4。後半残り12分、同志社優勢と思われた試合が一変する。オフサイドの繰り返しで石井が退場し、ここから関大が反撃を始めた。同志社はミスが増え、一気に2点奪われる。7-6と肉薄された。しかし石井がコートに戻ると、またも内海がプレーでチームを引っ張る。持ち前のスピードで得点し、チームを救った。その後、危ない場面になるも、G竹本萌優(3年、関大高等部)が大胆なインターで取り返し、会場を一気に沸かせた。しかし、すぐに点を返され、再びリードはわずか1点。残り2分を切ったところで放たれた相手のシュートを、竹本が執念のナイスセーブ。なんとか逃げ切り、決勝進出を果たした。
試合後、キャプテンの吉田実央(4年、昭和)は「退場者が出てから、流れに乗れなかったです。ファウルの修正が課題ですね」と、後半の失点を振り返った。決勝の相手である関学に対しては、「絶対に勝ちたい」と熱く語った。いまの4回生が入部した2015年から、2年連続で同志社は決勝で関学に1点差で負けた。関西制覇を果たした昨年は「打倒関学」を掲げていたが、対戦は叶わなかった。その分、直接勝ったことのない関学へ向けられた思いや意識は強い。目標である全国制覇には関西制覇は通過点だ。いまの同志社のメンバーにとってまさしく因縁の相手である関学に勝利し、日本一への切符を手にすることができるか。注目の決勝は11月3日、大阪・キンチョウスタジアムで13時半にドローを迎える。