武庫女、“禁じ手”で初戦突破
昨年は初戦敗退した武庫川女子大が、今年は初戦を突破した。
アウトサイドの飯尾をインで起用
第1クオーター(Q)は30-10とスタートダッシュに成功したが、第2Qは10得点に抑え込まれた。武庫川女子大の坂井和明監督は「桜花さんのボールを持たせまいとするディフェンスが強くなり、動きの中でオフェンスができなくなってしまった」と話した。守備では桜花学園大の藤原穂香(4年、就実)のドリブル突破を止められず、マークが混乱したところを北田美紀(2年、名古屋女子大)に3ポイントを決められた。
「4番(藤原)を止めるのに、ファールがある程度かさむことは想定していました」と坂井監督。そのダメージは想定以上だった。インサイド陣の西原未紗(3年、鳴尾)、南部多咲(1年、京都精華学園)が立て続けにファールトラブルに陥り、アウトサイドでプレーする飯尾友香(4年、豊島)をインサイドで起用。「年に何回かしかやらない“禁じ手”だけど、飯尾がコートにいるとチームに安心感が生まれる。コートに彼女がいることを優先した」と坂井監督は振り返る。桜花学園大の粘り強い攻防に何度も流れを奪われそうになったが、最後は西原の力強いインサイドプレーを軸に、土田帆乃香(3年、安城学園)、南部、藤田夏生(2年、神戸龍谷)らがかわるがわる得点を重ねた。
休養日を経て、12日には関東2位の強豪・白鴎大と対戦する。「白鴎さんは身長188cmのシラ・ソハナ・ファトージャ(2年、開志国際)がいて高さがありますけど、彼女を意識すぎるとアウトサイド陣にイージーに決められる。コート上に6人の選手がいるぐらいの運動量でディフェンスしたい」。坂井監督は関東勢へ挑む意気ごみを力強く語った。