ホッケー

「泥臭く」と意気込む新3年 慶大ホッケー望月

大声で前線の選手に指示を伝える望月

慶大男子ホッケー部のDF望月慎之介(2年、慶應)は、2年連続で早慶戦にも出場している主力メンバーのひとりだ。技術には定評があり、チームの要であるDF吉川大地(3年、慶應)も「技術面ではとても信頼できます」と太鼓判を押す。

昨年は春秋とも2部との入替戦へ

昨年の慶大は関東学生リーグ1部で春秋とも2部との入替戦出場を余儀なくされ、何とか1部残留だけは果たした。

新チーム発足時から決定力や団結力、さらには、DF陣の経験値に課題があった。そこで夏には、遠征や対外試合をできるだけ多く組みこみ、技術力や経験値の向上へ努めた。その甲斐あって、秋にはチームの団結力が上がった。一方で、決定力は上がらないままだった。

そんな中、望月は決して戦う姿勢を崩さなかった。大声を出してチームを鼓舞する姿、華麗なパスカットや前線への絶妙なロングパスといったプレーぶりは、ひときわ輝いていた。

早慶戦の同点アシストで「恩返し」

秋の早慶戦でも、望月のプレーは冴えわたった。1-2のビハインドで迎えた第3Q。サークル外から前線へ絶妙なパス。これを受けたFW永野裕太(4年、慶應)が同点ゴールを決めた。試合は引き分けに終わったが、引退する4年生たちが「いいゲームだった」と口をそろえた。

望月は引退する4年生に向けて「少しは恩返しできました」と言いながら、表情には勝てなかった悔しさがにじんでいた。彼が戦うことのできる秋の早慶戦はあと2度。それらを勝ちきりたいという思いを強くして、昨秋のシーズンを終えた。

最後尾からの正確なパスが望月の持ち味

この春シーズンからは、新チームで戦う。昨年の慶大は1点に泣く試合を重ねてきたが、望月は「勝てそうなチームに勝つだけではなくて、五分のチームにも勝ち切れるように、泥臭く1点をもぎ取りにいくチームになりたい」と意気込む。自身の目標について問われ、「指示を出して守備陣をまとめ、なおかつ、前線の選手が受け取りやすいパスを供給し、攻撃のテンポを変えられるプレーヤーになること」。志は高い。

まもなく春のリーグ戦がやってくる。「泥臭く1点をもぎ取りにいくチーム」を体現するために、望月はどんなプレーを見せてくれるだろうか。

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