筑波大のルーキー森、ハットトリックで上々の大学デビュー
関東大学リーグ戦1部第1節
4月6日@味の素フィールド西が丘
筑波大 5-1 駒澤大
新スローガン『躍心』の下、筑波大学蹴球部の新シーズンが始まった。4月6日の関東大学リーグ初戦で昨年のインカレ(全日本大学選手権)準決勝で敗れた駒澤大学に5-1で快勝。この日の筑波大には、かつての「王者」らしい強さがあった。
開始早々に失点も、じれず
試合序盤は筑波大のペースではなかった。開始早々の3分、自陣左サイドからのロングスローに合わせられ、いきなり失点。DF山川哲史(4年、ヴィッセル神戸U-18)は「分析していたのにやられた。(ロングスローが)ニアに来ると予測してたら、想像以上にボールが伸びたので対応が遅れてしまいました」と振り返る。
それでも筑波大はじれなかった。山川らが体を張ったディフェンスでマイボールにすると、代名詞のすばやいパスワークで試合の流れを引き寄せる。迎えた30分、MF高嶺朋樹(4年、北海道コンサドーレ札幌U-18)からのフィードを前線で受けた1年生FW森海渡(柏レイソルU-18)が同点ゴール。さらに43分、エースのMF三笘薫(4年、川崎フロンターレU-18)が放ったシュートのこぼれ球をルーキー森が拾い、この日2点目をゲット。逆転して、ハーフタイムを迎えた。
怒涛のゴールラッシュ
後半も筑波大の勢いは止まらない。3分、三笘が自ら得たPKを決めてリードは2点に。8分には角田涼太朗(2年、前橋育英)のインターセプトからカウンター。FW森のクロスが相手に当たってコースが変わり、これをMF加藤匠人(2年、柏レイソルU-18)が押し込んだ。
そして24分、森がとどめの5点目を決めてハットトリックを達成する。高嶺からの縦パスに反応したMF渡邊陽(2年、浦和レッズユース)がGKと1対1の場面で横パス。これを受けた森が無人のゴールに流し込んだ。これ以上ない大学デビューとなった森は「試合前に監督から『決めてこい』と言われていたので、いい
巧みにゲームを支配し、白星発進した筑波大。だが選手たちは満足していない。高嶺が「まだまだこれから。次も勝って連勝を狙います」と意気込めば、三笘も「去年の悔しい思いをリーグ戦で晴らしたい」と気を引き締める。2年ぶりのタイトル奪還へ、筑波大の「躍心」は始まったばかりだ。