アメフト

あれから1年、日大フェニックスが新たな一歩 4日に日体大戦

昨年5月6日、関学との定期戦で早々に退場となった日大の宮川は、テントの中で号泣した

あれから1年になる。
昨年5月6日、アメリカンフットボールの定期戦・関西学院大学―日本大学があった。
試合開始早々に日大のDL(ディフェンスライン)が悪質な反則をした。さらに2度の反則を犯し、退場処分になった。

フィールドレベルで写真撮影をしていた私は気になった。一人の選手が3度も立て続けに反則をするなんて。しかも彼がサイドラインに戻っても、叱責を受けた様子もない。そのうち、退場させられた選手がけが人用のテントに入ったので、様子をうかがうために近づいてみた。

驚いた。彼は泣き叫んでいた。すぐに関学側のサイドラインまで移動して、この写真を撮った。治療用の台の上に腰かけ、彼は号泣していた。

その後の騒動は、みなさんがご存じの通りだ。

処分が解けて最初の練習試合

そして、あす5月4日、関東学連による公式戦出場資格停止処分が解けてから初めての試合に臨む。日体大との練習試合(12時、日体大世田谷グラウンド)だ。あの日、人知れず泣き叫んだ宮川泰介(4年、日大豊山)も出場の可能性がある。

この1年で日大フェニックスを取り巻く状況は大きく変わった。いろんな判断が下された。ただ、私にとっては泣き叫ぶ宮川の声を聞いて思ったことがすべてだ。

「彼は第2の被害者なんじゃないか」

あすの試合は、突然最後のシーズンを奪われた昨年の日大の4年生にも思いを馳せながら、見守りたいと思う。

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