男子5000mは関西学院大の石井優樹が2連覇 学生個人選手権
陸上の日本学生個人選手権は8日、第2日の競技があった。2組のタイムレース決勝となった男子5000mは、2組目で関西学院大学の石井優樹(4年、布施)が残り300mからのラストスパートで前の5人を抜き、2連覇を果たした。札幌学院大学2年のローレンス・グレが大きくリードし、2番手集団の5番目につけていた石井が圧巻のスパートを披露した。2日前にかぜをひき、この日も午前4時まで吐き気があって寝られず、棄権も考えたという石井だが、「僕の原点の試合だし、出たかった」と出場に踏み切った。「ほんまに出てよかったです」。2年連続で打倒関東を果たした関西のエースは、細い目をさらに細めて笑った。
「いっときの人」じゃないと証明できた
石井優樹の話
「関東の選手もいる激しいレースで戦えるのは、関西の選手としてとてもありがたいですし、そこでこういった結果を出せたのは、すごいうれしいです。なにより2連覇ってことで、『いっときの人』じゃないってことは証明できたかなと思います。だからと言って、一番をとったから僕だけが強いってわけじゃないですし、レースの展開によっては勝てない相手もいますし、今日も序盤で先頭についていけなかったので、そこはまだ強くなるポイントかなって思ってます。2日前に風邪を引いてしまい体調も優れなかったですし、3月にもけがをして、復帰戦の関西インカレに続いての今日だったので、不安なところがありました。それで、自分のペースで挑みました。いまの自分ではついていくのが精いっぱいだと思ったので、我慢レースですかね、それができたのはよかったです」
石井には負けたくなかった……
中村友哉の話
「関東インカレの疲労が抜けていなかったので、攻めるレースはできないと思って控えめにいきました。様子を見つつ、いけるところまでいこうという気持ちでした。優勝した石井選手は地元が一緒で、中学高校と戦ってきた仲だったので、ラスト1周は負けたくない気持ちがあったんですけど、そこまでにタメがなくて、仕上がってなかった結果が出てしまいました。2位だけど悔しいです。今日は仕上がりが5~6割ぐらいかなと思ってたんですけど、その中でもまとめられた、暑い状況の中でもいい結果が出せたのは自信になります」