サッカー

ようやく泥臭さ出た関大サッカー、前期最終戦で桃山大に快勝

先制ゴールをあげ、チームメイトから祝福を受ける関大の松本(背番号19)

第97回関西学生サッカーリーグ1部前期 第11節

6月9日@ヤンマーフィールド長居
関西大(勝ち点14) 2-0 桃山学院大(11)

関大は今シーズン、関西学生リーグで苦戦が続いた。それでも桃山学院大との前期最終戦には快勝し、最高の笑顔で締めくくった。

苦境の中で迎えた前期最終戦

今シーズンは序盤から得点力不足に悩まされた。大経大との開幕戦こそ1-0で勝ったが、第4節の阪南大戦から5試合連続で勝てず、順位を下げた。第9節のびわこ成蹊スポーツ大戦で6試合ぶりの勝利を挙げたが、続く第10節の大体大戦で大敗。苦境からの出口を見つけられずにいた。

迎えた前期最終節の相手は桃山大。昨年のリーグ戦、関西選手権ともに敗れた因縁の相手だ。試合前、紫紺に染められたスタンドからは気迫に満ちた応援が響いた。ピッチ、スタンドとも勝利に飢えていた。

関大の選手たちへ、スタンドから熱い声援が送られた

立ち上がりから拮抗(きっこう)した展開が続いた。関大はけがから復帰したDF羽田健人(4年、金光大阪)やMF長井一真(3年、興國)らを中心とした堅い守りが光った。0-0で迎えた後半、先に試合を動かしたのは関大だった。17分、MF松井修二(3年、東海大仰星)が左から折り返すと、FW矢野龍斗(3年、市立船橋)がスルー。FW松本歩夢(3年、ガンバ大阪ユース)が左足で決めた。さらに30分、コーナーキックから松本のシュートのこぼれ球をMF高取誠隆(2年、野洲)が押し込んで2-0。このまま完封勝ちをおさめた。

厳しい現状を打破するために、トップチームだけではなくほかのカテゴリーの4回生も含めて、話し合いを重ねた。この日の2点目は、混戦の中から奪ったゴール。今まで関大に足りなかった泥臭さが見えた得点だった。試合後、主将のMF牧野寛太(4年、履正社)は「今日は勝てると思ってました」と言って笑った。

試合後、凱歌をあげた関大の部員たち

チーム全員の思いがつながり、リーグ戦前期の最終戦を白星で締めくくった関大。すぐに関西選手権が控えている。昨年、惜しくも届かなかった総理大臣杯出場へ。そして、インカレ出場を果たし頂点に立つまで、紫紺の戦士たちは「全員サッカー」を見せてくれるだろう。

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