専修大が猛攻で駒澤大に先勝し、1部昇格へ王手! 東都入れ替え戦
東都大学野球1部2部入替戦1回戦が6月18日、神宮球場であり、2部1位の専修大学が1部6位の駒澤大学を7-3で破り、1部昇格に王手をかけた。専修大は19日の2回戦に勝てば2017年秋以来4シーズンぶりの1部復帰が決まる。昨春1部に復帰した駒澤大は、2部転落へあとがなくなった。
優勝回数1位と2位校による争い
上位、下位の実力差がない“戦国東都”。優勝チームが次のシーズンに下位をさまよい、入れ替え戦を戦うケースも珍しくない。昨秋の混戦を制し、明治神宮大会で日本一に輝いた立正大も、今春は開幕から5連敗を喫し、早々に優勝戦線から脱落。5位に終わっている。
1部リーグ所属校は大学野球の聖地である神宮球場でプレーできるが、2部リーグ以下はほかのリーグ同様、関東近郊の球場で公式戦を戦わなければならない。
今シーズン2部1位の専修大は、これまで1部で32度の優勝回数を誇る名門だ。これは東都所属校の中で最多の優勝回数である。続くのが駒澤大の27度。優勝回数1位と2位の名門が、“仁義なき戦い”に臨むことになった。
専大の佐藤が8回3失点の好投
駒澤大は2回、2死一、二塁から主将で捕手の9番鈴木大智(4年、関東一)のレフト前へのタイムリーヒットで先制した。
専修大もその裏、5番岡本良樹(4年、専大松戸)のソロホームランで同点に追いつき、3回には1死満塁から主将の6番平湯蒼藍(ひらゆ・そら、4年、長崎海星)のセンターへの犠牲フライで勝ち越しに成功。4回には9番池間誉人(たかと、4年、糸満)のソロホームランなど4安打で3点を挙げ、7回にも2死一、二塁から1番大庭樹也(たつや、3年、明豊)の三塁打で7-1とリードを広げた。
駒澤大も8回、3番菅力也(4年、崇徳)、6番平野英丸(4年、静岡)のタイムリーヒットで2点を返したが、反撃もそこまでだった。
専修大は今春のリーグ戦で6勝を挙げ、2部の最高殊勲選手、最優秀投手、最優秀防御のタイトルをとった左の佐藤奨真(3年、関東一)が先発。2回に先制を許したが、3回から6回までは駒澤大打線にヒットを許さず、8回3失点、被安打8、失点3、8奪三振の力投で勝利を呼び込んだ。
駒澤大は登板した5投手が計12安打を浴び、7失点、四死球7と崩れたのが痛かった。
試合がある限りやっていくだけ
駒澤大・大倉孝一監督の話
「相手の佐藤投手のことは、当然研究して試合に臨みました。外めに入ってくるのは分かってましたから、それに対して左バッター、右バッターがそれぞれどう対応していくかということで、できてる部分もありましたし、できなかったところもありましたし。うちができなかったのか、佐藤投手の調子がよかったのか。今日取ろうが取るまいが、何もないんです。一個一個試合がある限り、やっていくだけです」
1戦目に負けるのは慣れてる
駒澤大主将・鈴木大智の話
「先制タイムリーは練習のときからいい感じで振れてたので、思い切って振りました。専修大の打線は、最初の方は研究した通りだなと思ってたんですけど、途中から竹本の落ちる球をケアして打席の前の方に立ったりしてきました。そのためにボールが高めに浮いたところもあったと思います。6位が決まってから入替戦までの間、チームは常に前を向いて元気に全員で盛り上げて練習してきました。明日は土壇場、負けたら終わりなので、なんとしてもチーム全員で頑張っていきます。1戦目に負けるのはもう慣れているので、明日勝って、とりあえず3戦目に持ち込めるように、もう一回、仕切り直しです」