バレー

V・サマーリーグ女子大会に大学選抜が初出場、青学大・野嶋華澄がつかんだ自信

関東大学1部リーグを中心に、18人の選手がV・サマーリーグに挑んだ(最前列の左から2人目が野嶋)

バレー国内トップリーグのVリーグにこのほど、史上初めて大学選抜チームが出場した。V・サマーリーグ女子大会の東部大会が7月5~7日、神奈川・秩父宮記念体育館であり、関東大学1部リーグを中心に、東北、東海、関西大学リーグからも集った計18人の選手が挑んだ。「この機会を楽しみにしてました」と、青山学院大の副将・野嶋華澄(4年、八王子実践)も並々ならぬ意気込みをのぞかせていた。

大学選抜チームで新たな発見の数々

V・サマーリーグは本来、Vリーグに所属する若手選手が経験を積むことを主な目的とした大会だ。強化が必要なのは大学生も同じ。そこで全日本大学バレーボール連盟の髙野和弘理事長が中心となり、大学選抜の出場を打診。互いにとって貴重な機会になるとVリーグ機構も快諾し、大学選抜の出場が実現した。

Vリーグと大学、戦う場所は違うが、高校時代に対戦経験のある同年代の選手も多い。さらに大学生にとっては、普段はライバルとして戦う選手とチームメイトになることで、新たな発見がある。野嶋は言う。

「チームによって練習の仕方も違います。でもそれをマイナスに考えるのではなくプラスにして、いいところを寄せ集められると自分の引き出しも増えます。セッターとコンビを合わせるだけでも、いろんな楽しみがありました」

普段ならばセッターの後方へ走ってブロード攻撃に転ずる場面でも、少しパターンを変え、セッターの前からAクイックやBクイックに入るシーンもあった。選抜チームの練習期間や時間は限られていたが、野嶋は「(コンビは)お互い『いくぞ! 』と気合で合わせました」と笑う。それでもチャレンジしてみると意外とうまくいくことも多く、高い打点から放つスパイクやブロックが何本も決まった。

まずはシンプルに「楽しむ」ことを掲げ、大学選抜は予選グループリーグでKUROBEアクアフェアリーズに勝利。Vリーグのチーム目当てで訪れた観衆からも、多くの拍手と声援が送られた。しかしPFUブルーキャッツには敗れ、得点率で予選グループリーグ2位に。大学選抜は12チーム中7位に終わった。目指していた表彰台には届かなかったが、Vリーグのトップで戦うチームに対しても十分通用したことが、野嶋の自信になった。

大学で人間性を高め、勉強もバレーも一生懸命

野嶋は高校時代から年代別の日本代表候補に選出され、一目置かれる選手だった。高校からすぐにVリーグへ、という選択肢もなかったわけではない。しかし将来を見据えた上で、大学生活を経験した方が自分にとってはプラスになると考え、迷わず青学に進んだ。

「バレーのスキルを磨くには、Vリーグで経験を積んだ方がいいのかもしれません。でもバレーはもちろんですけど、それを生かすための人間性を高めるに大学で学びたかったし、バレーだけじゃなく社会に出るために必要な要素を身につけたかったんです。自分の選択は間違ってなかったと思います。勉強もバレーも一生懸命やる。大学生だからこそのプライドがあります」

社会に出るための力もつけるため、野嶋はあえて大学への道を選んだ(撮影・青山スポーツ新聞編集局)

V・サマーリーグでは八王子実践高でチームメイトだったリベロの森田茉莉(日本女子体育大4年)とも、久しぶりに一緒にプレーした。日女体大は今春の関東大学リーグを制し、森田はサーブレシーブ賞とリベロ賞を受賞。しかし6月の東日本インカレを制したのは、野嶋たちの青学だった。春季リーグでは7位に沈んだ青学が、短期間でなぜこれほどの成長を遂げたのか。森田は今回のV・サマーリーグで野嶋とプレーし、練習を重ねたことでその理由が分かったと明かす。

「(東日本インカレの)試合を見てて、『青学はよくレシーブを上げるな』と思ってたんです。それを何気なく(野嶋に)聞いたら、『そういえば春季リーグが終わってから、レシーブ練習をひたすらやったよ』って。やればやっただけ力がつくんだな、と改めて思ったし、今度は私たちが勝つためにもっと練習しなきゃ、と刺激をもらいました」

来る秋季リーグ、そして12月の全日本インカレ、さらにその先へ広がる未来を見据え、野嶋が言った。

「大学の4年間でこれだけ成長できたと示すためにも、まずは大学のタイトルをとること。そして東京の次、2024年のパリオリンピックを目指して頑張ります」

いまの充実感を示すように、野嶋の笑顔が輝いた。

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