筑波大サッカー、リーグ再開の節目はホームで専修大に競り負け
関東大学リーグ1部 第9節
8月4日@筑波大第一グラウンド
筑波大(勝ち点17)3-4専修大(7)
約2カ月の中断期間を経て、関東大学リーグが再開した。8月の3連戦、筑波大の初戦は筑波大学第一グラウンド、通称「イチグラ」でのホーム開催に。1000人を超える大観衆が見守る中、筑波大は専修大に敗れた。
フラットなフォーメーションに変更
筑波大のフォーメーションは、これまでリーグ戦でベースとしてきた4-2-3-1ではなく、フラットな4-4-2。2トップには森海渡(1年、柏レイソルU-18)と副将の伊東朋哉(4年、神戸)が並んだ。気温30度を超す厳しい暑さの中でキックオフとなった。
開始早々、筑波はDF井川空(2年、北海道コンサドーレ札幌U―18)からのサイドチェンジを受けたDF山原怜音(2年、JFAアカデミー福島)が攻め上がり、ミドルシュートを放つ。相手GKの正面を突いたが、積極性は光った。だが9分、GK阿部航斗(4年、アルビレックス新潟U-18)からのパスが相手に奪われ、失点。
立て直したい筑波大はエースのMF三笘薫(4年、川崎フロンターレU-18)を中心に攻めた。14分には三笘からの浮き球のスルーパスでチャンスメーク。これを受けた森海渡がペナルティーエリア内に侵入したが、相手ディフェンスの懸命なクリアに阻まれた。その後も左サイドを突破した三笘が左足でシュートを放ち、こぼれ球に森海渡、伊東が詰めたが、決めきれない。筑波ペースで進んではいたが、21分、筑波大は右サイドから中央への侵入を許し、キックフェイントでタイミングをずらされ、再び失点。2差を追うこととなった。
三笘を中心に攻撃を展開、同点に
失点後も筑波ペースは続いた。25分には三笘が左でボールを奪い、そのままドリブル突破。ペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。これを自分できっちりと決め、1点差とした。その後はDF山川哲史(4年、ヴィッセル神戸U-18)とDF角田涼太郎(2年、前橋育英)を中心に守り切り、前半終了。
後半の序盤は拮抗した展開が続くが、10分、簡単にボールを失い、そのまま決められた。再び2点差になった。
17分、MF知久航介(3年、國學院久我山)が浮き球のスルーパス。これを森海渡が見事なハーフボレーでネットに突き刺し、1点差に詰め寄った。その後も途中交代で入ったFW和田育(はぐみ、1年、阪南大)や三笘を中心に筑波が攻撃を展開。そして34分、高嶺朋樹(4年、北海道コンサドーレU-18)とのワンツーで抜け出した山原がクロス。ボールは相手DFに当たり、森海渡が冷静にトラップからシュートを決め、ついに追いついた。「きれいに合わせられたわけじゃないんですけど、自分のビルドアップから得点につながるプレーができたのは収穫だと思います」と山原。
アディショナルタイムに競り負け
このまま流れに乗りたい筑波だったが、同点のまま試合は流れ、アディショナルタイムに相手フリーキックからの混戦から押し込まれ、勝ち越された。このまま試合終了。ホームで勝利をつかめず、公式戦3連敗となった。試合後の山原は「ホームは絶対に勝たないといけない試合。応援に来てくれた方々には結果でしか恩返しができない」と、悔しさをにじませた。
この試合の結果、筑波は順位を5位(5勝2敗2分け)に落とした。首位の明治大(8勝1敗)との勝ち点差は7に広がった。試合後、小井土正亮監督は「3点取られても3点取り返せたり、コンディションは悪くなかったけど、(勝利のために)もがいたのが結果につながらなかった。失点が増えているのは問題です」と振り返った。三笘も「相手には(選手の)間でパスを受けられて対応が後手後手になってしまい、試合を難しくしてしまった。チャンスは作れましたけど、決めきる質にこだわらないといけないと思ってます」
8月の3連戦、筑波は残り2試合を乗り切り、再浮上できるか。