大学サッカー

鹿屋体大サッカー濱口功聖、総理大臣杯のゴールを鹿屋の子どもたちに

濱口(中央の3番)は相手に競り勝ったが、ゴールにはならず(撮影・安本夏望)

第43回総理大臣杯全日本大学トーナメント

8月29日@たけびしスタジアム京都
1回戦 鹿屋体大(九州第2)3-1 四国学院大(四国第2)

大学日本一を決める第43回総理大臣杯が8月29日に関西で開幕。1回戦8試合があり、鹿屋体育大学(九州第2代表)は初出場の四国学院大学(四国第2代表)を逆転で3-1と下した。31日の2回戦で、びわこ成蹊スポーツ大(関西第1代表)と対戦する。

先取点を許し、得意のヘディング決まらず

勝ったあとも表情が晴れることはなかった。鹿屋体大のDF濱口功聖(3年、アビスパ福岡U-18)は渋い顔でピッチを出てきた。「満足できる内容じゃないです。相手がどんどん攻めてきて、対応が後手になってしまいました」。前半38分に先制ゴールを許した。天皇杯で名古屋グランパスエイトに3-0で勝利し、大分トリニータに延長の末1-2で惜敗。自信をつけつつあった鹿屋体大は大事な初戦で先制され、面食らった。

濱口は顔をこわばらせてピッチから出てきた(撮影・安本夏望)

濱口が苦笑いを浮かべたのは、0-1の後半3分の場面。右からのコーナーキックに頭で合わせたが、決めきれなかった。小学生ですでに身長が165cmあり、当時はこの状況でジャンプしなくても決められた。この日は182cmにまで大きくなった体で懸命にジャンプして競り勝ったが、外した。「点を狙ってて、練習でも自信あったんですけど……」。味方の同点、勝ち越し、ダメ押しのゴールに助けられた。

最後尾からパスの出しどころを探る(撮影・安本夏望)

練習後に小学生の指導、試合にも帯同

濱口には小学生のコーチという一面もある。大学が運営するNPO法人「NIFSスポーツクラブ」で小学6年生にサッカーを教えている。サッカー部の同期である福村僚(3年、舟入)に影響され、2年生のころから始めた。週3日の練習で指導し、日曜日の試合にも帯同。平日は午後6時までの自分の練習を終えてから、8時まで小学生を教える。6年生は練習時間が一番長く、試合数も最も多い。「サッカー部のみんながバイトしてる時間に自分はコーチをやってます。練習後はしんどいですけど、子どもが好きなんで、いいリフレッシュになってます。教えることは自分にもプラスになってて、初歩的なことを思い起こせてます」。はつらつとした声で語った。

指導者としてのやりがいを聞くと、表情が緩んだ。「教えてる子たちが、僕らの試合を見に来てくれるんです。練習で会ったときに『功聖コーチうまいね〜』って言ってもらえるのがうれしくて。『こうせい』と呼び捨てにしてくる生意気な子もいますけどね」。小学生たちのあこがれの存在になっている。

自分自身の練習後、子どもたちと向き合う(写真は本人提供)

濱口はプロの世界を目指す。小学生を指導し始めてからは「第2の人生は指導者で」と、その先も考えるようになった。総理大臣杯での戦いについては「このあと無失点でいくのはもちろんのこと、プラスしてゴールも狙っていきたいです」と濱口。

鹿屋の子どもたちへ、功聖コーチが渾身のゴールを届ける。

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