大学ラグビー

試練の慶應ラグビー、対抗戦で筑波に2012年以来の黒星

大学選手権出場に向けて絶対に落とせない一戦で、慶應義塾大は痛い敗北を喫した

関東大学ラグビー対抗戦Aグループ

9月8日@茨城・龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド
慶應義塾大(1勝1敗) 14-17 筑波大(1勝1敗)

ラグビーワールドカップの影響もあり、関東大学対抗戦は例年より早く開幕した。青山学院大との開幕戦に35-3で勝利した慶應義塾大は、筑波大との2戦目に臨んだ。

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大学選手権出場に向けて絶対に落とせない一戦。有利な風上側からのスタートとなった慶應は序盤から果敢に敵陣へと攻め込むも、粘り強い筑波のディフェンスを前になかなか得点できない。互いに一歩も譲らぬ展開の中、均衡を破ったのは慶應だった。22分、敵陣ゴール前10m付近でのマイボールラインアウトからボールを回すと、最後に受けた副将のFL川合秀和(4年、國學院久我山)が相手ディフェンスのスペースを見逃さずに抜け出してトライ。待望の先制点をもぎ取ったが、その後は決め手に欠けて追加点を奪えず。7-0のまま試合を折り返した。

14-0から筑波に許してしまった逆転劇

迎えた後半、開始早々からFB小谷田尚紀(3年、慶應志木)らBK陣がゲインを切りながら敵陣深くへ攻め込むと、FW陣がフェーズを重ねてインゴールに迫る。最後はLO今野勇久(1年、桐蔭学園)がグラウンディングに成功し、自身対抗戦初トライを挙げた。14-0と筑波を引き離す。しかし直後の8分、相手の速攻に対応しきれず大きくゲインを許すと、ゴール手前から逆サイドへのキックパスを押さえ込まれて失トライ。14-7とされる。

何とかして点差を広げたい慶應は31分、敵陣10mライン付近からショットを選択して3点を狙いにいくも、SO中楠一期(1年、國學院久我山)の蹴ったボールはわずかにポストの右へ。37分には相手BK陣に大外から攻め込まれる形で失点し、14-12と点差を縮められてしまう。試合の流れは徐々に筑波へと傾いていった。

慶應は果敢に攻め込むも、得点に結びつかない展開が続いた

ロスタイムが2分と告げられた中で迎えたラストワンプレー。筑波ボールのラインアウトからの攻撃に対し慶應は必死のディフェンスで応戦するも、わずかな隙を突かれて及ばなかった。スコアは14-17となり、劇的な逆転に筑波サイドは大きく湧いた。慶應の選手たちがぼう然とする中、試合終了のホイッスル。細かい部分でプレーの精度を上げきれず、勝負どころでのミスに悩まされ、最後まで試合の流れをつかめなかった。

「あのときの負けがあったから」と言えるように

慶應は筑波に対し、対抗戦では2012年以来の黒星を喫した。大学選手権出場に向けて手痛い敗戦となり、文字通り“崖っぷち”に立たされてしまった。だが試合後に主将のCTB栗原由太(4年、桐蔭学園)が語ったように、シーズンは「まだ終わったわけではない」。14日には成蹊大、そして11月には明治大、早稲田大、帝京大といった強豪校との戦いも控えている。

彼らが最後に“あのときの負けがあったから、ここまでくることができた”と笑顔でこの試合を振り返りながら頂点に立つことができていますように。伝統の黒黄には、この試練を逆襲に向けた大きな一歩へと変えていく底力があるはずだ。