野球

【応援団長コラム】立正大主将・根本郁也の明日につながるプレー

最終回に内野安打で出塁し、笑顔を見せる根本

4years.野球応援団長の笠川です! 待ちに待った東都大学野球1部の秋季リーグ戦が開幕しました!
秋季リーグ戦は特別なものです。4年生にとっては最後。そして1年最後の学生野球の季節です。神宮球場では、いろんな思いを抱えた選手たちがプレーする熱い日々が続きます。

注目の開幕戦は東洋大が1-0で勝利

開幕戦は春の優勝チーム・東洋大学と僕の母校である立正大学の対戦。僕にとっては目の離せない試合になりました。

「試合内容はザックリと簡潔に」が僕の持ち味ですので、ご了承ください(笑)。
試合は1-0で東洋大学が大事な初戦を見事に勝ち取りました。1回表の攻撃で先制の1点を挙げ、そのままリードを守り、大学野球日本代表にも選出されたピッチャー村上頌樹君(3年、智辯学園)の見事な投球で完封勝利を収めました。対する立正大学のピッチャー倉田希君(3年、常総学院)も立ち上がりこそ失点しましたが、最後まで力強く投げ切りました。立派な投球に心を打たれました。

最後まで全力で投げきった倉田

1点を追う9回、主将の内野安打

僕がこの開幕戦で一番注目したのは立正大学の主将・根本郁也君(4年、桐光学園)です。試合前のノックから「感慨深いなぁ」と、僕の大学時代を思い返しました。

彼がまだ高校3年生の頃、僕は大学4年生でした。ちょうどこの時期でした。根本君が立正のグラウンドに練習参加に来たことを思い出したんです。真面目で笑顔のかわいい、小柄な選手だったことを覚えてました。ハキハキとしたあいさつが印象的でした。そんな彼も、大学最後のリーグ戦を主将として迎えました。早いものです。当然、顔つきもすっかり大人になり、チームをまとめるかっこいい立正の主将になってます。そこにまず、僕は感動しました。

この試合では2番セカンドで出場。僕の印象に残ったのは、1点ビハインドの9回1アウトと追い込まれた状況での打席でした。根本君は必死に村上君のボールに食らいつきました。セカンドに転がして全力で走り、一塁へのヘッドスライディングで内野安打をもぎ取ります。最後の大きなチャンスを作りました。後続が凡退し、初戦を落としてしまいましたが「あの根本のプレーは明日につながる」と、僕は感じました。

根本はヘッドスライディングで内野安打をもぎとった

大学野球は高校野球とは違い、勝ち点制で争われることが多いです。先に2勝したチームが勝ち点を得ます。当然、選手は2連勝、いや全勝をまずは目指しますが、最初の試合を落としても、次にまだチャンスはあるのです。だからこそ、勝ち方はもちろん大切ですが、負け方も非常に大切になってくるのが大学野球だと思います。そう思うと、最後の根本君の泥臭い前向きなひとつのプレーは、次の戦いに向けて大きな意味を持つと感じました。

「負けたら終わり」ではない

試合後、根本君に「初戦に向けてどういう雰囲気だった?」と質問しました。「リーグ戦前にはチームをうまくまとめられず、いろいろと大変なこともありました」と、まずは苦労を語ってくれました。「でも始まればそうも言っていられません。この初戦に向けて思い切り自分たちの野球をしようと、チームはすごく前向きになって初戦に臨みました。負けてしまって開幕戦の難しさを改めて実感しましたが、目に見えない細かいミスなど、反省するところはしっかり反省して、明日からまた頑張るだけです! ここからです!」と、表情はものすごく前向きでした。この表情にも根本君の人としての魅力があふれ出ていました。

そうです、負ければ終わりではありません。ひたすら前向きに挑んでいく。それが立正大学のチームカラー。僕も同じ野球部に所属していたので実感できます。

根本君に「最後のヘッドスライディングでの内野安打。これは明日につながると俺は思ったよ」と伝えました。すると「僕は打てなくても結果が出なくても、その中でやれることをしっかりやりたいです。なんでもいい。泥臭く泥臭く、試合が終わったときにユニフォームが一番汚れてる選手でいたい。それは常に思ってます」と、野球への姿勢として大切にしていることを話してくれました。

「試合が終わった後にユニフォームが汚れている選手でいたい」その言葉を体現する根本

続けて「僕は昨年の(伊藤)裕季也さん(現DeNAベイスターズ、 立正大学前主将)のように、大きな一発でチームを引っ張れるタイプじゃないので。劣勢のときこそ、とにかく全力でプレーして、チームに勢いをつけていきます」と話しました。根本君には彼なりの主将像があります。

主務の吉永聡君(4年、熊谷商業)に根本君の印象を聞くと「真面目でいいヤツです。グラウンドではもちろん、勉強もしっかりやるし、人の話をしっかり聞き入れます。根本の不満を言うヤツはいません」と答えてくれました。真面目に誠実にチームと自分に向き合い続けた根本君の努力が、最後の秋に少しでも報われると嬉しいなと純粋に思いました。

先日、立正大学に取材に行ったときも根本君に「秋に向けてどういう気持ちを持ってる?」と聞くと「もちろん最後のリーグ戦なんで、最高の結果を残して終わりたいです。それと後輩たちに何かいいものを残せたらと。それは強く思います。自分たちも先輩に多くのものを残してもらったので」と、話してくれました。

先輩から後輩に。いい伝統は脈々と受け継がれます。最後まで全力で、根本君には根本君らしい主将としての姿勢をしっかり貫いてほしいです。その姿は同級生も後輩も必ず見ています。そしてその懸命な姿がチームの伝統になり、誰かの力に変わるはずだと、僕は信じています。

4年生の力は偉大です。
根本君、最後まで頑張れ!
応援しています!

最後に。僕も試合を見ていて改めてリーグ戦の初戦の難しさを感じました。初戦を終えてどのチームも緊張感が少しは解けたかと思います。この初戦の経験を生かして、自分たちの野球をしっかり出す、いいきっかけになってほしいなと感じました。これからも戦国東都の熱戦の日々が楽しみでなりません!

僕は東都の野球が大好きです!

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