立教大戦2連勝の慶應、開幕4連勝で完全優勝へ前進
東京六大学秋季リーグ 第3週
9月28、29日@神宮球場
第1試合 慶應義塾大 4-3 立教大
第2試合 慶應義塾大 2-0 立教大
東京六大学野球秋季リーグ戦、優勝を狙う慶應義塾大は、立教大と対戦。2連勝で貴重な勝ち点をあげ、完全優勝に向け前進した。
投手リレーでリードを守り抜く
1回戦、先制点を奪ったのは慶應だった。2回表に郡司裕也(4年、仙台育英)が内野安打で出塁すると、続く正木智也(2年、慶應)の死球、中村健人(4年、中京大中京)の左前安打で無死満塁とし、チャンスを広げる。すると8番・瀬戸西純(3年、慶應)の二ゴロの間に相手のミスも絡み、ラッキーな形で2点を先制した。
先発の髙橋佑樹(4年、川越東)は立教大の一巡目を無安打に抑える完璧な立ち上がりをみせるも、4回裏、宮崎仁斗(1年、大阪桐蔭)、太田英毅(2年、智辯学園)に本塁打を浴びた。その後も連打でこの回一挙3点を失い、逆転を許した。さらに慶應は2死一、二塁のピンチが続いたが、代わった津留﨑大成(4年、慶應)の好リリーフで切り抜けた。
1点を追いかける慶應は、6回表に先頭の柳町達(4年、慶應)が二塁打でチャンスをつくると、主砲・郡司が左翼線への適時二塁打を放ち、同点に追いつく。その後もチャンスが続き、7番・嶋田翔(3年、樹徳)の右翼手の頭を超える豪快な二塁打で勝ち越し、立教大のエース・田中誠也(4年、大阪桐蔭)を打ち崩した。
その後、慶應は津留﨑、増居翔太(1年、彦根東)、髙橋亮吾(4年、慶應湘南藤沢)、石井雄也(4年、慶應志木)の完璧な継投リレーで1点のリードを守り抜き、勝利を収めた。
津留﨑は「たくさんの投手が投げたんですけど、次の投手に一つでも多くアウトをとってつなごうという意思が前面に出ていた試合かなと思います。それと野手の瀬戸西とかに助けてもらって、明日はなんとか投手陣でしっかり抑えられるように頑張りたいと思います」と試合を振り返った。
正木が躍動、森田が完封で快勝
前日の均衡した試合とは一変、立教大2回戦は、慶應が相手を完全に抑え込む展開となった。この日のマウンドに上がったのは、前回の登板で安定感のある投球を見せた森田晃介(2年、慶應)。2回表にいきなり2死三塁のピンチを迎えるも、今秋からサードのレギュラーをつかみとったルーキーの下山悠介(1年、慶應)がファインプレーをみせ、この回無失点で切り抜ける。
2回裏、「チームの勝ちに貢献できる一打を毎試合出す」と語る正木智也(2年、慶應)が躍動した。前日に続き5番を任された正木は、左翼席に先制本塁打を叩き込み、高校時代からともにプレーする先発の森田晃を援護した。正木は「先発が森田だったので、しっかり先制点がほしいところでした。ホームランは狙ってなかったんですけど、しっかり最初に先頭バッターとして塁に出ることを心がけてました。なおかつ初球から思い切りいこうと思ってたので、その点はうまくいけたかなと思います。高校1年生からやってきたので、森田がここ最近この秋に向けてしっかり気持ちを入れて練習しているのを知っていましたし、その森田がしっかり完封できたので、その部分はうれしく思いました」と盟友への気持ちもにじませた。
8回裏の先頭打者、ここまで打撃好調の中村健人(4年、中京大中京)だった。この回からマウンドに立ったサブマリンの中川から、左翼席に強烈なソロ本塁打を放ち、待望の追加点を奪い、試合を決定付けた。
最終回も森田晃が続投し、きっちりと3人で締め、立教大打線をわずか1安打に封じる自身初の完封勝利を収めた。9回を投げて9奪三振、与四球1と圧巻の投球を見せた森田晃は、「記憶にある中では1番いいピッチングができた」と試合後にコメントした。
次戦は法政大と首位対決
立教大とのカードを制した慶應はこれで開幕4連勝とし、2カード連続で勝ち点をもぎとった。次の対戦相手は、現在慶應とともに首位に並んでいる好調の法政大。ここまで4連勝と波に乗っており、リーグ屈指の強敵であるが、慶應にとって落とすことのできない大事な一戦だ。正木は「ここから段々と厳しい戦いになっていくと思います。まずは2週間しっかりと準備して、法政の初戦の1打席目からしっかり自分のバッティングをしていきたい。絶対に勝てるよう、チームとしてもいい準備をしていけたらいいなと思います」と意気込んだ。
慶應ナインは完全優勝に向けて若き血を燃やす。