アメフト

関大アメフト 9年ぶりに立命撃破、優勝争いに踏みとどまる

9年ぶりに立命に勝ち、喜ぶ関大の選手たち(すべて撮影・安本夏望)

関西学生リーグ1部 第5節

10月16日@大阪・エキスポフラッシュフィールド
関西大学(4勝1敗)17-14 立命館大学(4勝1敗)

台風19号の影響で中止・順延となっていた関西学生リーグ1部第5節の最終戦があり、関西大学が立命館大学を17-14で下した。第5節を終えて関西学院大が5勝で単独トップ、立命と関大が41敗で追う展開となった。

残り1分58秒で4点差をつけられても、関大は攻めきった

序盤から、立命は前節の京大戦と同様にランで思うようにゲインできない。関大が第2クオーター(Q)8分すぎ、キッカー谷川堅斗(4年、関大一)が28ydのフィールドゴール(FG)に成功。3-0とした。このまま試合を折り返す。

第3Qに入っても関大が優勢に試合を進め、8分すぎにQB日野上健一(同、同)が右オープンを駆け、残り1ydを持ち込んでタッチダウン(TD)。10-0とリードした。

焦る立命。ミスも出たが、第4Qに入ってすぐ、エースRB立川玄明(たつかわ・ひろあき、3年、大阪産大付)のTDで10-7と追い上げる。そして10分すぎにもQB荒木優也(4年、立命館守山)からWR福田丈志(4年、大阪偕星学園)へのTDパスが通って10-14と逆転した。

紙一重の差で逆転のタッチダウンパスをもぎとった関大WR渡邉

しかし関大はこのままでは終わらなかった。相手陣へ攻め込む。パスがインターセプトされて万事休したかと思われたが、立命に反則。試合残り1分、QB日野上がWR渡邉大介(3年、阪南大)へ矢のようなパスを投げ、渡邉が相手と競り合いながらエンドゾーン内でボールをつかんだ。劇的な逆転TDパス。17-14となり、そのまま関大が歓喜の瞬間を迎えた。関大が立命に勝ったのは、2010年のレギュラーシーズンに17-15で勝って以来。第2節で神戸大に負けたが、下を向かずにやってきた成果が立命戦で出た。

関大・中村敏英ヘッドコーチの話
「再戦の可能性もあるのであまり言えませんけど、まずはランプレーを止めるということが一番のゲームプランでした。力量差はあるけど、最後は『心の勝負だよ』と言ってきました。自分たちらしくやってくれたと思います。(最後のツーミニッツについては)このパスだと思ってコールしました。きょうは自信のあるプレーしか持ってきていません。(きょうの勝ちで)おそらく、次の試合は本気の関学さんがくるでしょう。去年の引き分けは関係なく、今年のチームが今年の関学さんにぶつかるだけです」

関大主将・小田康平の話
「うれしいのひとことです。勝てたことは自信につながります。オフェンス、ディフェンス、キッキングがお互いに信じ続けて、逆転できました。神戸戦は少し浮き足立っていた部分がありました。あの負けから、地に足つけて落ち着いて挑めたと思います。(次の関学戦に向けて)きょうの勝ちは偶然ではなく必然と思ってます。やれることをやって、いままでと同じか、それ以上のことをして関学に挑むだけです」

座り込んで悔しがる立命のエースRB立川(中央下)

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