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琉球大アメフト大迫亮太 キャプテン2年目、フル稼働で目指す初勝利

大迫は沖縄へやってきて、楕円球を一回り小さなものに持ち替えた(すべて撮影・松尾誠悟)

アメフトの九州学生リーグ1部の最終節が10月26、27日にある。4戦全敗の琉球大は2部との入れ替え戦出場が決まってはいるが、1勝3敗の福岡大との対戦で今シーズン初勝利を目指す。4years.編集部は9月16日の第2節、琉球大が九州王者の西南学院大学に挑んだ試合を取材した。7-31の完敗だったが、キャプテン大迫亮太(4年、神戸)の「攻守蹴」での奮闘ぶりに目が留まった。

王者西南学院大から奪ったタッチダウン

0-31で迎えた第3クオーター(Q)、第4ダウンギャンブルを成功させ、さらにQB(クオーターバック)小笠原健太(3年、市立函館)からWR(ワイドレシーバー)城田尚樹(同、西条)へのパスでゴール前8ydまで迫る。パスで3yd前進し、ゴール前5ydからの第3ダウン。ここで主将のRB(ランニングバック)大迫が中央付近を突いてタッチダウン(TD)。「やったぞ」とばかりにボールを持ち、ゆっくりと立ち上がった。九州5連覇中の西南大は、後半からは控えメンバー中心で戦っていたため、大迫は試合後に「1軍との勝負でTDしたかったな」と、悔しさもにじませた。

試合中は「攻守蹴」でフル稼働の大迫

大迫の見せ場はもう一つあった。試合残り30秒。自陣33ydからの第1ダウン。ボールを託された主将は相手のタックルを次々と振り払い、ハードラーのように飛び越え、左サイドから中央へと駆け上がる。TDまでいくかと思われたが、タックルを受けて39ydのゲインにとどまった。「走るコースが見えて、スピードを上げていけました。ここで取りきりたかったんですけど、許してくれなかったですね」と苦笑い。琉球大きってのアスリートはRB、DB(ディフェンスバック)、キッカー、パンターと四つのポジションを兼任する。試合中はまさにフル稼働だ。

「北か南へ行って、消えてやろう」と琉球大に出願

同じ楕円(だえん)球でも、一回り大きなボールに親しんできた。幼稚園から高3までずっとラグビー。司令塔役のSO(スタンドオフ)だった。進学校の神戸高校から関東大学対抗戦Aグループに所属する筑波大を目指したが、受験に失敗。1浪後の前期でも不合格だった。後期を受けることになった場合は「北か南へ行って、消えてやろう」と思った。それで琉球大に出願していた。そして合格。ラグビーを続けようとしたが、琉球大のラグビー部は部員が10人もいなかった。「本当は続けたかったんです。でも、アメフト部から熱い勧誘も受けたし、テレビで何回か見たこともあったので」。アメフトの盛んな関西で生まれ育ち、沖縄でアメフトを始めることになった。リーグ戦の会場がすべて福岡県内のため、週4回スポーツジムでアルバイトをして、遠征費を稼いでいる。

リーグ最終戦で魂の走りが出るか

大迫が2年生だった2017年秋のリーグ戦後の入れ替え戦で九州工業大に敗れ、琉球大は2部に落ちた。その日のうちに、新城利一郎ヘッドコーチから「来年、キャプテンはお前で考えてるから」と言い渡された。3年生にして任された大役。首脳陣は最短での1部復帰を見すえ、1年生のときから活躍してきた大迫に2年連続でチームを引っ張ってもらおうと考えた。「初めて聞かされたとき、どぎまぎしました。先輩への気遣いもあるし、同期との関わり方も……。バランスの取り方が難しかったです」と振り返る。苦労もあったが、チームはもくろみ通りに最短で1部へ復帰。その入れ替え戦で、大迫は2本のインターセプトリターンTDを含む3TDを決めた。

2年ぶりの1部での戦いは苦しい。それでも大迫は言う。「自分たちはよくも悪くも、雰囲気のいいチームです。気持ちを高く持って沈むことなく、1勝したい」。入れ替え戦もあるが、まずは大学生として最後のリーグ戦の勝負に、大迫がすべてをかけて臨む。

沖縄でアメフトにかけた4年間の集大成を見せたい

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