アメフト

特集:第74回甲子園ボウル

立命館が18-7で関学下し、2年ぶり12度目のリーグV 関西学生アメフト

試合後、観客席へ「ありがとうございました」と叫んだ立命の鈴木主将(すべて撮影・安本夏望)

アメフト関西学生リーグ1部 最終節

11月10日@大阪・万博記念競技場
立命館大(6勝1敗)18-7 関西学院大(6勝1敗)

アメリカンフットボールの関西学生リーグは11日10日、最終節の残り2試合があり、立命館大がすでに2年連続57度目の優勝を決めていた関西学院大を18-7で下し、同率優勝に持ち込んだ。立命のリーグ優勝は2年ぶり12度目。また神戸大と関西大が5勝2敗で同率3位となった。直接対決の結果から、甲子園ボウルの西日本代表を決めるトーナメントには立命が1位、関学が2位、神戸大が3位で進出。関学は11月16日に西南学院大(九州)と、神戸は17日に中京大(東海)と対戦。この2試合の勝者同士が24日に戦い、その勝者が12月1日に甲子園ボウル出場をかけて立命と戦う。またこの日、早稲田大が関東大学リーグ1部TOP8を制し、12月1日に甲子園ボウルの東日本代表をかけて東北大(東北)と対戦する。

第4クオーター3分すぎ、タッチダウンランを決めた立命のRB立川

 前半無得点に終わった関学

第1Q、関学の第1シリーズは、キッカー安藤亘祐(4年、関西学院)が43ydのフィールドゴール(FG)を試みたが、失敗。立命は自陣26ydから攻撃開始。エースQB荒木優也(4年、立命館守山)がラン、パスを織り交ぜ、敵陣に入る。だが、関学の主将でDL(ディフェンスライン)の寺岡芳樹(4年、関西学院)に渾身のタックルを食らい、FGトライへ。キッカー花岡輝(ひかる、4年、淳心学院)が25ydを蹴り込んで先制する。第2Q3分10秒にも24ydのFGを成功させ、6-0。前半残り2秒。関学と立命が互いにタイムアウトを取り合う。「去年のやり返しや」との声も立命サイドラインから飛んだ。ここも花岡が落ち着いて34ydのFGを決め9-0で折り返した。

第3Q6分30秒、関学はゴール前1ydからRB前田公昭(2年、関西学院)が中央をダイブしTD。9-7に。試合はこのまま終盤へ。第4Q3分51秒に、ゴール前3ydからRB立川玄明(たつかわ・ひろあき、3年、大阪産大付)が中央を走ってTD。15-7と突き放すと、10分13秒には花岡がこの日4度目となるFGを成功。18-7で関学を下した。
関学は「『無理投げ』をしない」と宣言していた奥野がインターセプトを二つ喫した。関学のラン獲得距離はわずか13yd。立命オフェンスは不安視されていたOLが踏ん張った。今シーズン限りでの退任を表明している関学の鳥内秀晃監督は、自身の最後のリーグ戦196試合目を勝利で飾れなかった。

立命のキッカー花岡はこの日、4本のフィールドゴールを決めた

立命・古橋由一郎監督の話
「後半、荒木はブリッツを入れられて苦しんだ。前半はうまくいきすぎと思ってました。けが人が多くて、ディフェンスがギリギリの中でよく頑張ったと思います。(1位通過でも)関学は層が厚いから、(うちが)優位ということはない。うちは出し尽くしてますんで、構築し直していくしかない。きょうは奥野はあまり走ってないから、今度は走らせてくるでしょう」

立命のQB荒木優也の話
「チームが一つになれた気がします。OLの5人が頑張って守ってくれたから、プレッシャーを感じることはなかったです。余裕を持ってプレーできました。中学も高校も大学も、(関学を相手に)僕が出た試合はずっと負けてました。心の底からうれしいです。きょうダメだったところを確認して、次までに磨き直します」

後半にタイムアウトをとり、関学の鳥内監督(中央)が寺岡主将(52番)に語りかける

関学・鳥内秀晃監督の話
「厳しい試合になるのは分かってたけど、やっぱり(3回の)ターンオーバーがな。チャンスもあったけど、捕れるボールを落としたらあかんし、ファンブルしたらあかん。点差が気になって、集中できてへんねん。1週間ごとに試合でしんどいけど、幸いチャンスをもらえてるから、立て直す」

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